インド人民党(BJP)、北東3州の議会選挙で連立政権を維持

(インド)

ニューデリー発

2023年03月20日

インド北東部に位置するトリプラ州、ナガランド州、メガラヤ州で州議会選挙が実施され、3月2日に開票された。モディ首相が率いる中央政権与党のインド人民党(BJP)を含む連立与党が、3州全てで勢力を維持した。

トリプラ州(60議席、人口417万人、2020年末推計)では、BJPが単独で過半数を超える32議席を獲得した。この結果を受け、BJPは前回に続き、地域政党のトリプラ先住民戦線(IPFT)との連立政権を維持することとなった。一方、1998年から2018年までの20年間政権を握ったインド共産党(マルクス主義)は、敗退した前回からさらに獲得議席数を落とした(添付資料表1参照)。

ナガランド州(60議席、225万人、同)では、単独過半数を獲得した政党はなかったものの、地域政党の国家民主主義革新党(NDPP)が25議席を確保し第1党となり、今回第2党となったBJPとの連立政権を維持することに成功した。前回第1党だった地域政党のナガ人民戦線(NPF)は大幅に獲得議席数を減少させた(添付資料表2参照)。

メガラヤ州〔60議席(注)、337万人、同〕においても、地域政党の国家人民党(NPP)が全議席半数に近い26議席を獲得して第1党となった。これを受け、BJPやその他の地域政党との連立政権を維持させることとなった。他方、前回第1党だった国民会議派(INC)の獲得議席は5議席にとどまり、大きく後退した(添付資料表3参照)。

今回選挙が行われた北東部3州は、伝統的に地域政党やINCが強い地域だが、前回(2018年)の選挙では、全国BJPや同政党と連立を組む政党が勝利した(2018年3月30日記事参照)。今回の選挙でも、BJPや連立与党の勢いが衰えていないことが確認できた一方、従来一大勢力だったINCの凋落(ちょうらく)を示す結果となった。各州の州議会の任期は5年間で、選挙においては小選挙区制が採用されている。

(注)メガラヤ州では1人の立候補者が選挙期間中に逝去したことに伴い、同選挙区での投票が延期となった。このため、同州議会選挙は計59議席で争われた。

(ミナクシ・ベルワル、広木拓)

(インド)

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