米国で2023年の夏時間が開始、ルビオ上院議員は夏時間恒常化の法案を議会に提出
(米国、日本)
米州課
2023年03月13日
米国では3月12日からサマータイム(夏時間)が始まった。夏時間適用期間は11月5日まで。米国は大きく4つの時間帯(タイムゾーン)に分かれており、日本とはそれぞれ以下の時差となる(注)。
- 東部時間帯:マイナス13時間
- 中部時間帯:マイナス14時間
- 山岳時間帯:マイナス15時間
- 太平洋時間帯:マイナス16時間
米国連邦政府によるタイムゾーンの管理は、1918年に制定された標準時法(Standard Time Act)に始まり、現在は1966年に制定された統一時間法(Uniform Time Act)に基づいて運用される。同法によると、夏時間は3月の第2日曜日午前2時に開始し、11月の第1日曜日午前2時に標準時に戻す。「ワシントン・ポスト」紙電子版(3月10日)によると、標準時法は第1次世界大戦中のエネルギー逼迫への対応から、活動時間における日照時間を最大化して石油や電気の使用を減らすための施策が慣習化したものだ。
2022年には連邦議会上院でマルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州、共和党)が夏時間を恒常化する日照保護法(Sunshine Protection Act)を提出し、同年3月15日に全会一致で成立した。一方で、連邦下院では審議にかけられることはなく、2023年1月に会期が終了したため廃案となった。
なお、ルビオ議員は3月2日、自身のウェブページで同法案を議会に再提出したと発表した。ルビオ議員は「年に2回時間を変えるというこの儀式は愚かだ。時計を固定させることは、超党派の圧倒的な支持と民衆の支持を得ている。今回議会で同法成立を実現できることを期待している」と述べている。
なお、メキシコでは、米国に隣接する一部地域を除いて2023年から夏時間が廃止されている(2022年11月2日記事参照)。
(注)山岳時間帯に位置するアリゾナ州では、その多くの地域で夏時間は導入されていない。また、アラスカ州、ハワイ州、そのほか米領では異なる時間帯が採用される。詳細は米国標準技術研究所のWEBページを参照。
(葛西泰介)
(米国、日本)
ビジネス短信 2ac691d6ca16317d