新型コロナに関わる各種対策の継続と強化へ全国衛生緊急事態宣言を90日間延長

(ペルー)

リマ発

2023年02月27日

ペルー保健省(MINSA)は2月24日、同日に期限を迎える全国衛生緊急事態宣言(注、2022年8月19日記事参照)を、5月25日まで90日間延長することを定めた大統領令第003-2023-SA号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。ペルーにおける新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まってから8回目となる今回の延長の背景は、世界保健機関(WHO)が依然として同疫病を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」として位置付けていることに加えて、MINSA傘下の国立疫病対策センター(CDC-Perú)や国立保健研究所(INS)なども同様に公衆衛生上の脅威としてMINSAに報告し、宣言の延長を提言したため。

行動規制などを伴う新型コロナ緊急事態宣言は、既に2022年10月末時点で廃止されている(2022年10月28日記事参照)。ただ、新型コロナ対策に関連した医薬品、備品、サービスに関する契約や各種緊急令などは、全国衛生緊急事態宣言に基づき簡素化または迅速化されているものがあるため、MINSAでは、同宣言の延長はパンデミック対策を継続する上で不可欠と判断したとみられる。

(注)国家の危機によって国の存亡や国内治安の混乱が懸念されるのが「緊急事態宣言」であるのに対し、国民の健康と生命が危機にある状況で発令されるのが「衛生緊急事態宣言」。

(設楽隆裕)

(ペルー)

ビジネス短信 e64c889c55dbbbce