バイデン米大統領、ウクライナ電撃訪問後にポーランドで演説

(米国、ポーランド、ロシア、ウクライナ)

米州課

2023年02月22日

米国のジョー・バイデン大統領は2月21日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を電撃訪問後(2023年2月21日記事参照)に、ポーランドのワルシャワで演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。

バイデン大統領は、約1年前に始まったロシアによるウクライナ侵攻に関し、「1年前、世界はキーウの陥落を覚悟していたが、私はキーウを訪れ、こう報告する。キーウは力強く、誇り高く、堂々としており、最も重要なことは、自由であるということだ」と述べた。さらに、ロシアの侵攻により、全世界が時代の試練に直面したが、「われわれは団結し、民主主義のために立ち上がり、昨日、キーウで(ウクライナの)ゼレンスキー大統領とともに、何があっても立ち上がり続けることを宣言した」と付け加えた。

NATOについては、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はNATOのフィンランド化(中立化)を実現できると考えていたが、実施にはフィンランドやスウェーデンのNATO化につながり、「NATOはかつてないほどより団結し、一体化している」と指摘した。バイデン大統領は、2024年に米国で開催されるNATO首脳会合に、全ての加盟国を招待し、NATOの75周年をともに祝うことになる、と述べるとともに、「米国の北大西洋条約第5条(注)に対する米国の約束は揺るぎないものだ」と述べた。

また、バイデン大統領はロシアに対する史上最大の制裁体制を維持し続けるとし、今週、パートナー諸国とともにさらなる制裁を発表する予定であることを明らかにした。

(注)第5条では、欧州または北米における1または2以上の締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなし、締約国は,武力攻撃が行われたときは,国連憲章の認める個別的または集団的自衛権を行使することを定めている。

(中溝丘)

(米国、ポーランド、ロシア、ウクライナ)

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