バイデン米大統領がキーウ訪問、ロシアへのさらなる経済制裁を示唆

(米国、ウクライナ、ロシア)

米州課

2023年02月21日

米国のジョー・バイデン大統領は2月20日、ロシアによるウクライナ侵攻から1年が経過するのを目前に控え、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ボロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。ホワイトハウスの発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、バイデン大統領は訪問の目的について、ウクライナの民主主義、主権、領土の一体性に対する揺るぎないコミットメントを再確認するためと述べている。また同日、バイデン大統領は、防衛用品などのために最大4億5,000万ドル、防衛に限らない支援をするために最大1,000万ドルのそれぞれ追加支援をウクライナに対して行う意向も併せて発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

会談後の両首脳による共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、バイデン大統領は、2021年秋に初めて報告を受けて以降、いかにしてウクライナを支援するために世界の他の国々をまとめられるかについて思案していたと述べた。その結果、大西洋のNATO加盟国から、太平洋では日本まで、世界の50を超える国が軍事や経済、人道の面で、前例のない支援をウクライナの自衛のために行ったとして、その成果を強調した。米国内では、ウクライナへの支援は超党派の合意があるとし、ウクライナ市民に対して今後数十億ドルを支援する用意があるとも述べた。

また、今後もロシアのエリートや企業に対して、追加で経済制裁を科す意向も明らかにした。バイデン政権はこれまで、複数のロシアの企業や個人を金融制裁対象の「特別指定国民(SDN)」や輸出管理の対象とする経済制裁を行っている(2023年1月27日記事参照)。

(赤平大寿)

(米国、ウクライナ、ロシア)

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