4万5,000件のデータ掲載するダイレクトリー作成企業に聞く

ジェトロは2022年12月20日、エチオピア企業ダイレクトリー（ナショナルインフォ＆ビジネスダイレクトリー, NIBDET）を作成するウエブ・プラネットIT・ソリューション（Web Planet IT Solution）のゼラレム・ゲタチョー（Zelalem Getachew）ゼネラルマネジャーに話を聞いた。同社のダイレクトリーは地元ビジネス界でも活用され、エチオピアを広くカバーしている。

同社は2010年にゼラレム氏が設立した民間企業で、28人の従業員が営業や校正作業などに当たっている。ダイレクトリーは年次ベースで発行され、ウェブサイト、CD-ROM、モバイルアプリ、ハードコピー（本）の4媒体で情報提供を行っている。貿易・地域統合省や外務省などの政府機関から情報を得て作成するダイレクトリーには、民間企業に加えて政府機関や各種団体などのデータも含まれる。ウェブサイト、CD-ROM、モバイルアプリ版には約4万5,000件のデータ、ハードコピー版には紙面の関係で2万8,000件ほどを掲載している。ウェブサイト版では、インターネット上で情報の新規登録・更新を行えるが、移転による住所や電話番号の変更を反映しきれないのが課題となっている。

ダイレクトリー情報は無料で提供しており、広告費が収入源となっている。例えば、ハードコピー版内の1ページ広告の場合は、4万ブル（約10万円、1ブル＝約2.4円）で設定している。国外企業からの広告依頼も受けており、中国、インド、アラブ首長国連邦（UAE）などの企業からの依頼実績がある。同社製のほかにも、エチオピアには幾つかダイレクトリーは存在するが、例えば、アディスアベバ商工会議所が作成しているものはアディスアベバしかカバーしていない。

同社では、エチオピア企業のノベルティーの手帳の作成も多数請け負っており、ダイレクトリーのハードコピー版と併せて、中国に印刷発注をかけている。ゼラレム氏は「日本品質の良さは承知しており、良い企業があれば紹介を受けたい。また、将来的には機材を調達し、エチオピア国内の自社で印刷対応したいと考えている」とコメントしている。

（中山泰弘）