2022年の日本の対アフリカ輸出は1.7%増

(アフリカ、日本)

中東アフリカ課

2023年02月08日

日本の財務省貿易統計を基に日本の対アフリカ貿易について、ジェトロがドル建て換算したところ(注)、2022年は、輸出額が979,860万ドル(前年比1.7%増)、輸入額が1514,667万ドル(8.7%増)で、534,806万ドルの貿易赤字となった。前年からさらに貿易赤字が拡大した。

日本からアフリカへの輸出を国・地域別でみると、リベリアが269,600万ドル(前年比11.4%増)で最も多く、続いて南アフリカ共和国237,455万ドル(0.5%増)、ケニア97,087万ドル(5.5%減)、エジプト78,941万ドル(27.8%減)だった。また、アルジェリア向けが前年比2.4倍(21,590万ドル)と大きく伸びた一方で、外貨不足が一層深刻化するエジプトとナイジェリアはそれぞれ27.8%減、13.5%減となった(添付資料表1参照)。エジプトは輸入取引に係る規制変更も影響したと考えられる(20221227日記事参照)。

品目別では、便宜置籍船の仕向け先となるリベリア向けを中心に、船舶(構成比25.2%、前年比3.5%増)が前年同様に1位となった。次いで輸出額が大きかったのは乗用車(16.9%、9.1%増)、バス・トラック(13.0%、11.3%減)だった。構成比は大きくないが、医薬品(0.9%、2.1倍)や二輪自動車(0.8%、2倍)も大きく伸びた。また、鉄鋼(8.6%、10.8%増)も前年を大幅に上回った(添付資料表2参照)。

輸入を国・地域別でみると、南アが101218万ドル(前年比0.1%減)で最も多く、日本の対アフリカ輸入額全体の66.7%を占めた。続いてナイジェリアが125,043万ドル(64.7%増)、アルジェリアが62,612万ドル(12.2%増)だった。

品目別では、非鉄金属(構成比52.2%、前年比4.1%減)が例年どおり最も多く、次いで液化天然ガス(9.2%、64.6%増)、鉄鉱石(3.6%、34.1%減)、石油製品(3.6%、27.1%増)、自動車(3.5%、2.2倍)の順だった。非鉄金属鉱(3.0%、66.9%増)も大きく伸びた。

(注)財務省の貿易統計を基に、ジェトロが米ドル換算したもの。

(佐藤丈治)

(アフリカ、日本)

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