米デンバリー、CCUSに関する新規契約と2023年目標値を発表

(米国)

ヒューストン発

2023年02月24日

二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)や、回収・有効利用・貯留(CCUS)事業を手掛ける米国のデンバリー(本社:テキサス州プレイノ)は2月23日、CCUS事業に関する複数の新規契約とCCUSの2023年の目標について発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

デンバリーは、複数の合成燃料(e-fuel)関連企業と、テキサス州でのCO2輸送・貯蔵契約を締結したとしており、デンバリーは累計で年間2,200万トン以上のCO2を輸送・貯蔵することになるという。また、ロッキー山脈地域での初のCO2貯留サイトとして、2023年初めにワイオミング州キャンベル郡に約 1万5,000 エーカー(約61平方キロ)の開発契約を締結し、同サイトの潜在的なCO2貯留能力は4,000万トンに上ると見積もっている。

デンバリーは2023年のCCUSの目標として、CCUSに関する既存フィールドと新規フィールドの両プロジェクトからCO2輸送・貯留契約を追加し、2023年末までに同社の契約量全体として年間3,000万トンのCO2排出をカバーするとしている。

同社のクリス・ケンドール社長兼最高経営責任者(CEO)は「本日、新興のe-fuel業界の顧客に対するCO2輸送契約、ロッキー山脈地域での当社初のCO2貯留サイト、2つの新しい炭素回収技術投資など、多くの新しいCCUS契約を発表する。これらの契約はCCUS市場を迅速に獲得し、CO2サービスの提供を拡大するという当社の戦略に焦点を当てたものだ」「当社は、持続可能な未来のために革新的な炭素ソリューションを提供することに全面的に協力し、注力している」と述べた。

デンバリーは米国でのCCSやCCUS事業を積極的に展開しており、2022年12月に米国林業大手ウェアーハウザーと、CCS事業の実現に向け、ミシシッピ州のCO2貯留サイトの評価および開発で合意(2022年12月14日記事参照)、また、ルイジアナ州南西部の大規模土地所有者と、CCS事業の実施に向け、CO2貯留サイトの開発と運営で合意したと発表した(2022年12月14日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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