米KBR、スウェーデンのバイオ燃料メーカーと提携、持続可能な航空燃料提供へ

(米国、スウェーデン、イタリア)

ヒューストン発

2023年02月22日

航空宇宙事業を手掛ける米国エンジニアリング企業KBR(本社:テキサス州ヒューストン)は2月20日、持続可能な航空燃料(SAF)の提供に向けて、バイオ燃料の最先端研究を行うスウェーデンの技術開発会社スウェディッシュ・バイオフューエルズ(本社:ストックホルム)と提携したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本提携により、KBRの脱炭素化・エネルギー転換のポートフォリオは、航空分野へと拡大されるとしている。スウェディッシュ・バイオフューエルズの技術を活用することにより、二酸化炭素(CO2)や合成ガスをSAFに変換することができ、KBRの顧客はよりクリーンで環境に優しい未来に向けて、回収したCO2を利用する機会を拡大することが可能になるという。

KBRの技術担当プレジデントであるダグ・ケリー氏は「航空業界が、持続可能性の目標を達成するための、ソリューションの導入に協力できることをうれしく思う」「この技術を開発したスウェディッシュ・バイオフューエルズは、SAFの研究と革新において比類のない歴史を持っており、当社の顧客が、この技術を主要なSAFソリューションとして活用できると確信している」と述べた。

スウェディッシュ・バイオフューエルズのマネージング・ディレクターであるアンジェリカ・ハル博士は「SAFを製造する当社の技術は、航空部門からのCO2排出量を削減し、2030年以降のネットゼロ目標を達成するために役立つ。この技術を活用することで、SAFを実際の航空機燃料として直ちに使用できる点でユニークだ」と述べた。

KBRは脱炭素化の取り組みを積極的に進めており、2022年8月に、米国マクダーモットとアンモニア製造プロセスのライセンス契約を締結し(2022年8月4日記事参照)、10月には、イタリア・テクニモントから米国でのブルーアンモニアプロジェクトを受注(2022年10月4日記事参照)、日量1万トンのグリーン・ブルーアンモニア供給開始(2022年11月2日記事参照)を発表した。

(沖本憲司)

(米国、スウェーデン、イタリア)

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