米テキサス州コーパスクリスティー港の2022年貨物取扱量、過去最多を記録

(米国)

ヒューストン発

2023年02月02日

米国テキサス州のコーパスクリスティー港は1月23日、2022年の貨物取扱量が前年比12%増の1億8,790万トンとなり、過去最多を記録したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。主な要因として、石油精製品が前年比21%増、原油が前年比15%増となったことを挙げている。

同港の2022年の原油輸出量は日量平均200万バレルを記録し、過去最高だった2021年の同176万バレルを上回った。2022年の石油化学製品輸出量は前年比23%増加し、年間300万トンに達した。特に、2022年の液化天然ガス(LNG)輸出量が2020年から倍増し、前年比で3.5%増加したという。

コーパスクリスティー港のショーン・ストローブリッジ最高経営責任者(CEO)は「当港は2022年にエネルギーと化学品部門が好調で、最も必要としている市場に商品を運ぶゲートウエーとして顧客の信頼を得られていることに感謝している」「世界的な景気後退が続く中、2023年は物量の伸びの鈍化を予想している。しかし、当港は2023年以降も設備投資プログラムに取り組み続けていることから、景気後退圧力が和らいだ後には、新たな投資と新エネルギーへの取り組みが続くと予想している」と述べた。

コーパスクリスティー港は、貨物取扱量増加と脱炭素化の両立に向け、港湾設備投資を拡大している。2022年8月に混雑の緩和に向け、港内の新規短距離鉄道路線として、テキサス・コースタル・ベンド鉄道の運行を開始したほか(2022年8月3日記事参照)、バックアイ・パートナーズに同港湾内の土地をリースし、太陽光発電所を設置する(2022年8月18日記事参照)と発表している。12月には航路拡張プロジェクトの最終段階(フェーズ4)に向け、1億5,730万ドルの連邦政府資金を確保した(2022年12月28日記事参照)と発表した。

(沖本憲司)

(米国)

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