エチオピアなどアフリカ3カ国原産の輸入品目の98%に3月1日からゼロ関税適用

(中国、アフリカ)

北京発

2023年02月21日

中国国務院関税税則委員会は2月17日、公告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、エチオピア、ニジェール、ブルンジのアフリカ3カ国の原産品のうち98%の品目の輸入品に対して、3月1日からゼロ関税を適用するとした。

適用対象となる98%の品目は、「中華人民共和国輸出入税則(2023年版)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」の特恵税率の欄で「受益国LD」と表示されている8,420品目と、「受益国1LD1」と表示されている193品目、「受益国2LD2」と表示されている191品目の計8,804品目となる。

中国の習近平国家主席は2021年11月29日の中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)第8回閣僚級会合開幕式の基調演説で、中国と国交を結んでいるLDC(後発開発途上国)の産品の輸入に対するゼロ関税の適用範囲を拡大することを表明した。翌12月には国務院関税税則委員会が税委会公告〔2021〕8号を発表し、その後2度にわたって計26カ国の98%品目の輸入品に対してゼロ関税を適用していた(2022年8月12日記事参照)。関税税則委員会は今後も各国との公文交換の進捗に基づき、中国が国交を結んでいる全てのLDCの産品の98%品目の輸入に対するゼロ関税適用を行っていくとしている。

なお、海関総署発表の統計で中国と今回の措置の適用対象となる3カ国との2022年の貿易額を見ると、エチオピアとの貿易額が最も多くなっている(添付資料表参照)。また、貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラス(GTA)によると、エチオピアからの輸入ではコーヒーやゴマ、ニジェールからの輸入ではゴマ、ブルンジからの輸入では紅茶が大きな割合を占めている。

(小宮昇平)

(中国、アフリカ)

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