再生可能エネルギー博覧会、チェンナイで開催

(インド)

チェンナイ発

2023年02月09日

インドのチェンナイで1月20日から22日まで、5回目となる再生可能エネルギー博覧会が3年ぶりに開催された。国内の再生可能エネルギー(バイオ燃料・バイオマス、地熱、太陽光、風力)とエネルギー効率技術に焦点を当て、最新技術の紹介と製品共有のコラボレーションを通じて、再生可能エネルギー関連の産業振興を進めることを目的としたものだ。開催期間中、来場者は出展担当者の説明に注意深く傾聴しており、関心の高さが垣間見られた。

今回の出展社数は71社。そのうち半数以上は太陽光発電関連企業で、発電用パネル(モジュール)、インバーターや高効率を達成する設置制御システムなどの実物製品が展示されていたのに加え、国内の施工事例も多く紹介されていた。モジュールを構成するソーラーガラスは現在、国内消費の65%以上を輸入に依存しているが、構成部材のセルをはじめ部品の国産化が進められており、「メーク・イン・インディア」をアピールしている出展企業が多く見られた。

インドは、2021年の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、2030年までに総発電設備容量に占める非化石燃料ベースの割合(再生エネルギー電源)を50%にするという宣言を行い、10億トンの二酸化炭素(CO2)排出量を削減するという目標達成に向けて取り組んでいる(2021年11月5日記事参照)。その一環として、インド中央政府新・再生可能エネルギー省は、高効率太陽光発電モジュール分野を生産連動型奨励制度(PLI)の補助対象に指定し、「自立したインド」実現に向けての取り組みを加速させている(2020年11月17日記事参照)。今後、国内で成長が期待される産業として注目されている。

写真 RENEWABLE ENERGY EXPO 2023の会場風景(ジェトロ撮影)

RENEWABLE ENERGY EXPO 2023の会場風景(ジェトロ撮影)

(淺羽英樹)

(インド)

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