中銀が0.25ポイント追加利上げ、9回連続の引き上げに

(オーストラリア)

シドニー発

2023年02月15日

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は27日、政策金利を0.25ポイント引き上げ、3.35%とすることを決定した。20225月から9回連続の利上げで、政策金利は201210月に記録した3.25%を上回った。202212月(2023年1月11日記事参照)に続き、過去10年間での最高を更新した。

RBAは今回の利上げについて、「高いインフレ水準は経済の機能を損ない、国民の暮らしに悪影響を及ぼす。もし高いインフレ水準が国民の予想に定着してしまったら、今後下げるのに非常にコストがかかる。経済を安定させながらインフレを目標圏内(23%)に戻すことを目指している。しかし、ソフトランディング(緩やかに近づけていく)への道のりは依然として容易ではない」と説明した。オーストラリアでは、2022年第4四半期(1012月)の消費者物価指数(CPI)が前年同期比で7.8%上昇するなど、インフレが継続している(2023年2月6日記事参照)。RBAは、今後は数カ月にわたり、さらなる政策金利の引き上げを行う見込みを示した。

なお、今後のインフレの予測についてRBAは、世界的な要因に加え、国内需要の伸びが緩やかになることから、2023年にインフレが下降するとした。2023年のCPI上昇率(予測中央値)は4.75%、2025年半ばまでに3%程度になるとの予想を示した。

(青島春枝)

(オーストラリア)

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