欧州中央銀行、5会合連続で主要金利を引き上げ

(EU、ユーロ圏)

デュッセルドルフ発

2023年02月03日

欧州中央銀行(ECB)は2月2日、フランクフルトで開催した政策理事会後の記者会見で、3つの主要政策金利の引き上げを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。5会合連続の利上げとなる。2月8日から、前回と同様に(2022年12月19日記事参照)各金利を0.5ポイント引き上げる。政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)は2.50%から3.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)は2.75%から3.25%、預金ファシリティー金利は2.00%から2.50%となる。また、3月16日に予定されている次回の政策理事会で0.5ポイントの追加利上げを行う方針を示した。その後、政策金利を新たに評価するとした。

また、2022年7月1日に終了したユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)については前回の方針を維持するとした。同プログラムの下で購入して保有する債券・国債は、2023年2月末までは全額再投資を継続する。また、3月から6月末まで再投資額を毎月150億ユーロずつ減少させるとの方針をあらためて示した。6月末以降の減少幅は今後の状況に応じて見極めるとした。

さらに、2022年3月末に終了した資産購入プログラム「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」を通じて購入し保有する債券・国債の償還後の再投資期間については、少なくとも2024年末とする方針を維持した。

ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁は記者会見で、経済成長の見通しに対するリスクは均衡してきたとしつつ、3月の理事会でも主要3金利を0.5ポイント引き上げるつもりだと述べた。

(ベアナデット・マイヤー、作山直樹)

(EU、ユーロ圏)

ビジネス短信 05d67f66921e540c