米1ポイントファイブ、CCS事業でカナダ資産運用会社と連携

(米国、カナダ)

ヒューストン発

2022年06月29日

米国石油大手オクシデンタルのグループ会社で、低炭素関連事業を手掛ける1ポイントファイブ(本社:テキサス州ヒューストン)は6月27日、カナダの資産運用会社マニュライフ・インベストメント・マネージメント(本社:トロント、以下マニュライフ)と、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)プロジェクトに向け、ルイジアナ州西部の約2万7,000エーカー(109平方キロ)の森林のリース契約を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社の発表では、1ポイントファイブは、周辺の産業施設などから排出されるCO2を恒久的に地中貯留するための炭素隔離ハブを設置する計画で、大気中からCO2を直接取り込む、直接大気分離回収(DAC)施設を併設する可能性も示される。

マニュライフは、米国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、ブラジル、チリで、約600万エーカーの森林を保有しているほか、米国、カナダ、チリ、オーストラリアで約40万エーカーの農地を保有している。

マニュライフのマネージングディレクター兼森林オペレーショングローバルヘッドのエドゥアルド・ヘルナンデス氏は「われわれは、森林とその下の土地が脱炭素化におけるソリューションとして果たす重要性を理解している」「われわれは、気候変動対策や環境保護にプラスの影響を与えられるように、森林の持続可能な管理に重点を置いている」と述べている。

オクシデンタルは、グループ全体で低炭素事業に関する取り組みを加速化している。同社子会社のオキシ・ローカーボン・ベンチャー(OLCV)は2022年3月28日に、米国林業大手ウェアーハウザーとCCSプロジェクトに向け、ルイジアナ州リビングストン郡のウェアーハウザー所有地のリース契約に合意したと発表した(2022年4月6日記事参照)。1ポイントファイブは2022年6月8日に、DAC技術を開発するカナダのカーボン・エンジニアリングと、2035年までに世界各地で70基のDACプラントを建設するとした事業戦略を発表した(2022年6月8日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国、カナダ)

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