カナダ政府、クリーンエネルギーと環境技術の輸出に関する訪日ミッションを派遣

(カナダ、日本)

トロント発

2023年01月20日

カナダのジョナサン・ウィルキンソン天然資源相は1月19日、訪日中の東京で、カナダをエネルギー安全保障における重要なパートナーとして位置付けることを目的としたビジネスミッションの日程を終了したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同ミッションには、クリーンエネルギー分野のエネルギー関連企業など16の企業・団体が参加した。両国間の閣僚の往来としては、1月12日の岸田文雄首相によるカナダ訪問(2023年1月13日記事参照)に続くものとなる。

カナダは、ネット・ゼロ時代におけるクリーンエネルギーと環境技術の輸出国となることを目指している。また、2022年11月に発表した「インド太平洋地域戦略」(2022年11月29日記事参照)でアジア太平洋地域におけるビジネス拡大の方向性を明確にする中、日本を有望市場と捉えている。

ウィルキンソン氏は会見で、水素や重要鉱物に関する日本との協力におけるビジネスチャンスの拡大や、日本を含むアジア市場に向けた液化天然ガス(LNG)の供給を目指すLNGカナダ事業の進展に触れ、2021年の日本とカナダの貿易額が300億カナダ・ドル(約2兆8,500億円、Cドル、1Cドル=約95円)に上ったことを強調。また、両国が2050年までのカーボンニュートラルを目指す中、水素やアンモニアのサプライチェーン確立に向けた日本側の継続的な努力を称賛した。

同相は、「クリーンテック企業の経営者として日本でビジネスをした経験から、長期的かつ相互に有益なビジネス取引を確保するためには、日本のパートナーとの有意義な関係構築が重要であることは断言できる」と述べた。

また同相は、高市早苗経済安全保障担当相や野村哲郎農林水産相、中谷真一経済産業副大臣とも会談を行い、2023年に日本が議長国を務める次回のG7に向けて、カナダのエネルギーと気候に関する優先課題についてさらに議論を深めたことも明らかにした。

(飯田洋子)

(カナダ、日本)

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