冨田駐米大使とキャンベル・インド太平洋調整官が日米首脳会談を振り返る、米シンクタンクイベントで

(米国、日本、中国)

米州課

2023年01月18日

日本の冨田浩司駐米大使と米国のカート・キャンベル・インド太平洋調整官は1月17日、米国シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)のオンラインイベントに登壇外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同イベントは、1月13日にホワイトハウスで行われた日米首脳会談(2022年1月16日記事参照)の内容や今後の日米関係をテーマとして行われた。冨田大使は、日米の同盟関係がかつてないほどに深刻な試練にさらされているとした上で、「この重要な局面で、日米両国がこれまでになく緊密な政策協調をみせている」とし、日米首脳会談を肯定的に評価した。キャンベル調整官は両首脳間の良好な関係に言及するとともに、大統領のみならず、政府高官全体が強い関心を持って日米関係に取り組んでいるとし、今回の首脳会談への米国側の積極性を強調した。

中国との関係性について、冨田大使は「(会談の中で)中国がもたらす課題に対処することと、中国とのそれぞれの関係の安定性を確保することとのバランスを取る必要があることが認識された」と述べた。キャンベル調整官も「(日米)両国が中国との関係を安定させ、予測可能性を高め、競争を平和的な道筋に維持することを望んでいると、両首脳は認識している」との見解を示した。

半導体の輸出管理規制の協調について、キャンベル調整官は、ジョー・バイデン大統領が同問題を提起した際に「岸田(文雄)首相は、慎重に検討し、適切に回答するとの意向を示した」ことを明らかにした上で、「(会談内容に)満足しており、協議は非常に生産的だった」とした。冨田大使も「この件については非常に緊密に連携している」と同意しつつも、同問題は複雑であり、ビジネスとして成立するものとするためには、産業側とも密接に協力する必要があると述べた。

(滝本慎一郎)

(米国、日本、中国)

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