バイデン米大統領の支持率は上昇傾向、世論調査

米国のジョー・バイデン大統領の支持率が12月に入って上昇傾向にあることが世論調査からわかった。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブが12月21日に発表した世論調査（注1）によると、登録有権者（1,321人）に限ったバイデン氏の支持率は47％だった。また、調査会社モーニング・コンサルトと政治専門誌「ポリティコ」が同日発表した世論調査（注2）では、バイデン氏の支持率は43％。選挙情報サイトのリアル・クリア・ポリティクスのデータによると、12月21日のバイデン氏の平均支持率は43.5％と、12月4日の41.0％から2.5ポイント上昇した。

2024年の大統領選挙について、ドナルド・トランプ前大統領は11月に、再立候補の意思を表明している（2022年11月16日記事参照）。バイデン大統領は再選を目指すかどうかまだ明らかにしていない。先述の「エコノミスト」とユーガブの世論調査では、バイデン氏とトランプ氏の2024年大統領選挙への再立候補は望まないとする割合はそれぞれ54％（望む26％、わからない20％）、56％（望む27％、わからない17％）と過半に達した。大統領選挙の共和党予備選でトランプ氏あるいはトランプ氏以外を望むかとの問いには、「トランプ氏以外の誰か」（39％）が「トランプ氏」（27％）を上回った。また、党内で注目を集めるフロリダ州のロン・デサンティス知事とトランプ氏による共和党の大統領候補予備選を想定した設問では、デサンティス氏の支持が41％と、トランプ氏（26％）を大きく上回った。中間選挙でトランプ氏の支持した候補者がペンシルベニア州などの注目州で勝利できなかったこともあり（2022年12月8日付地域・分析レポート参照）、トランプ氏支持が弱まったことが示唆される。2024年の大統領選挙で、バイデン氏とトランプ氏の対戦が再現されるのか注目される。

なお、民主党の大統領予備選の有力候補とみられるカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は、バイデン氏が立候補する場合はバイデン氏に挑戦するつもりはないとの立場を明らかにしている（2022年11月30日記事参照）。

（注1）実施時期は12月17～20日、対象者は全米の成人1,500人。

（注2）実施時期は12月16～19日、対象者は全米の登録有権者2,001人。

（松岡智恵子）