米カリフォルニア州知事、バイデン大統領が再選目指すなら次期大統領選に立候補しないと表明

(米国)

米州課

2022年11月30日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は、米国政治専門誌「ポリティコ」のインタビューに応じ、「2024年(大統領選挙)の民主党指名候補として、ジョー・バイデン大統領に挑戦するつもりはない」と述べた。同誌が11月26日に報じた。

ニューサム知事は今夏、ワシントンでジル・バイデン大統領夫人およびロン・クレイン大統領首席補佐官と面会し、バイデン大統領の再選を断固支持すると伝えたという。また、同知事は中間選挙の投開票当日(11月8日)の夜にバイデン大統領にも同じことを述べたと記されている。

ニューサム知事は中間選挙で、対立候補のブライアン・ダーレ州上院議員(共和党)を相手に、18.4ポイントの大差(得票率59.2%、開票率98%、CNN、米国東部時間11月29日時点)をつけ再選を確実にした。カリフォルニア公共政策研究所(PPIC)が10月14~23日に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同知事の支持率は54%で、2020年1月以降50%以上を維持しているという。中でも、民主党支持者からの支持率は約8割と圧倒的だ。このような高い人気を背景に、次期大統領選への立候補が取りざたされていたが、同知事は今回、バイデン大統領への支持を明確にした。

他方、共和党においては早くも、ドナルド・トランプ前大統領とロン・デサンティス・フロリダ州知事が有力候補に挙げられている。トランプ前大統領は11月15日に邸宅「マール・ア・ラーゴ」で開催した支持者集会において次期大統領選への再立候補を表明した(2022年11月16日記事参照)。デサンティス知事は立候補の意向を明らかにしていないものの、イーロン・マスク氏が11月26日に「私が2024年の大統領選で希望するのは、良識のある中道派の人物だ。バイデン政権にはそれを期待していたが、今のところ失望している」「(デサンティス知事を支持するのかと問われ)そうだ」とツイートするなど、期待が高まっている。

バイデン大統領は11月9日に行われた記者会見の中で、「みんなは私の立候補を望んでいると思うが、それについては話し合うつもりだ。感謝祭とクリスマスの間の1週間、ジルと2人で過ごす時間があればと思っている。その判断を下すのは、来年の早い時期になるだろう」と述べている(2022年11月10日記事参照)。

(片岡一生)

(米国)

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