グジャラート州議会選挙、インド人民党が政権維持

(インド)

アーメダバード発

2022年12月13日

インド西部のグジャラート(GJ)州で12月1日と5日の2日間、州議会選挙の投票が行われ(2022年11月7日記事参照)、8日の開票結果、ナレンドラ・モディ首相が率いるインド人民党(BJP)が第1党となった。

今回の選挙では、GJ州議会(定数182)でBJPが156議席を獲得し、前回2017年の選挙時の99議席から大きく議席数を伸ばした。そのほかの議席数の内訳は、最大野党の国民会議派(Indian National Congress:INC)が17議席、デリー準州の州政権を担う庶民党(Aam Aadmi Party:AAP)が5議席、無所属が3議席、サマジワディ社会党が1議席だった。BJPは過去27年にわたってGJ州の第1党となっており、今回の選挙で7期連続の勝利となる。

GJ州選挙の歴史上、単一の政党がこれほど多くの議席数を獲得したのは初めてのことだ。これまでの記録は、1985年にマーダブ・シン・ソランキ州首相(当時)率いるINCが獲得した149議席だった。BJPが今回大きく議席数を伸ばした要因として、2017年の選挙でINCが多くの議席数を獲得したサウラシュトラ地域のカッチや南グジャラートの部族地帯などの農村部に加え、イスラム教徒が多い選挙区でも議席を多く伸ばしたことが挙げられる(「タイムズ・オブ・インディア」紙12月9日)。モディ首相は選挙を目前にたびたびGJ州を訪問、各種式典などに精力的に参加し、BJPによる中央政府(ナレンドラ・モディ首相)と州政府(ブペンドラ・パテル現GJ州首相)の「ダブルエンジン体制」をキーワードに、BJPの掲げる成長戦略を強く印象付けてきた(2022年11月15日付地域・分析レポート参照)。

BJPの発表によると、新体制の州首相は現職のブペンドラ・パテル氏が続投し、12月12日に宣誓式が州都ガンディナガールで開催された(「エコノミック・タイムズ」紙12月8日)。

(飯田覚)

(インド)

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