グジャラート州議会選の投票日、12月1日と5日に決定

(インド)

アーメダバード発

2022年11月07日

インド政府選挙管理委員会は11月3日、グジャラート(GJ)州議会選挙の日程を公式に発表した。投票は12月1日と5日の2回に分けて行い、8日に開票・結果発表のもようだ。有権者数は約4,900万人、同州では農村部の3万4,000カ所を含む5万1,000カ所に投票所を設置する予定とされている。

GJ州議会は定数182で、現在は中央政府与党のインド人民党(BJP)が27年に及ぶ長期政権を維持している。前回2017年の選挙はBJPと国民会議派の接戦となり、BJPが99議席を獲得したのに対し、国民会議派が77議席と健闘した。前回選挙から現在までの間に議員の移籍などで、国民会議派は62議席に減少し、BJPは111議席に増加している。12月の選挙では、与党BJPに対し、同州で政権復帰を目指す国民会議派に加え、汚職政治一掃を旗印に躍進するアルビンド・ケジリワル党首率いる新興政党「庶民党」(Aam Aadmi Party:AAP)が参戦しており、三つどもえの選挙となる。

政権維持を目指すBJPは数カ月前に内閣の入れ替えを行って党勢を整える一方、9月以降は同州出身のナレンドラ・モディ首相が頻繁に州内各地に足を運んでいる。モディ首相は、これまでBJP政権下で整備を進めてきたメトロや準高速鉄道、貨物専用鉄道、CNG港湾開発、地方空港といった社会インフラ整備事業や、住宅建設や教育センター設置などの社会福祉関連事業の落成式、定礎式、さらに、防衛産業見本市「デフ・エキスポ(DefExpo)22」開会式にも参加するハードな日程をこなしている。「ナレンドラ(・モディ)-ディペンドラ(・パテル)のダブルエンジン体制」という表現をキーワードに掲げ、BJPによる中央政府と州政府の強い連携体制がもたらす州民への利益を印象付ける強いメッセージ発信が続いている。

GJ州はBJP政権を基盤として中央政府と連携し、「ダブルエンジン体制」によってさまざまな産業政策を推し進め、存在感を高めることで、一定の成果を収めてきた。インド西部の重要州の選挙動向に注目が集まっている。

(古川毅彦)

(インド)

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