ジェトロ、ベンガルールでモビリティ関連の覚書を締結

(インド)

ベンガルール発

2022年12月02日

インド・カルナータカ州都のベンガルールで11月28日、インドのE-モビリティ分野のスタートアップなどを支援する、ミセリオ・モビリティ(Micelio Mobility Private Limited、以下ミセリオ)主催の「グローバル・クリーン・モビリティ・サミット(Global Clean Mobility Summit)」が開催され、同社とジェトロとの間で覚書(MoU)が締結された。本MoUに基づき、今後、インドのモビリティ関連スタートアップと日系企業のマッチングなどを加速させる。

ミセリオは2018年にベンガルールに設立された団体で、E-モビリティ関連スタートアップなどに特化したファンドの運営、インド経営大学院ベンガルール(IIMB)校に置かれたインキュベーション施設NSRCELと共同でのネットワーキングイベントの実施や、中央政府への政策提言など、さまざまな活動を行っている。

インド政府は、2030年までに乗用車の40%、二輪車・三輪車(リキシャ)の80%を電動化するという目標を設定し、購入時補助金などを含む電気自動車(EV)の普及政策を積極的に推し進めている(2022年3月25日付地域・分析レポート参照)。ベンガルールでは、ライドシェアリングのプラットフォームや、ラストワンマイル輸送事業者向けのフリートマネジメントなど、モビリティ関連サービスの開発が盛んだ。現在、EV普及の波を受け、EVやバッテリーの開発に加え、充電スタンドやバッテリースワッピングスポットの最適地検索アプリなど、新しいビジネスが生まれている。そして、製造されたEVを個人向けに販売するだけでなく、事業者向けにサブスクリプションのかたちで提供するなど、新しいビジネスモデルもみられる。なお、同地の日系企業では、ホンダが三輪車向けバッテリーシェアリング事業を行っている(2022年3月9日記事参照)。

ジェトロでは、これまでナスコム(NASSCOM)、C-Camp、ベンガルール・バイオイノベーション・センター(Bengaluru Bioinnovation Centre)、マズムダール・ショウ医療財団(Mazmudar Shar Medical Foundation)とMoUを締結しており、今般のミセリオは5団体目に当たる。

写真 調印式の様子(ジェトロ撮影)

調印式の様子(ジェトロ撮影)

(夏見祐奈)

(インド)

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