東北3省、1~9月のGRPには回復傾向が表れる

(中国)

大連発

2022年11月11日

中国東北3省の各統計局の発表(注1)によると、202219月の実質域内総生産(GRP)は、遼寧省が前年同期比2.1%増の27966,000万元(約415,932億円、1元=約20円)、吉林省は1.6%減の9,433600万元、黒龍江省は2.9%増の14667,000万元だった(添付資料表参照)。

成長率では、3省とも中国全体の3.0%(2022年10月25日記事参照)を下回ったが、いずれも同年上半期(16月)よりは改善している(2022年810日記事参照)。吉林省は引き続きマイナス成長となったものの、上半期よりマイナス幅は4.4ポイント縮小し、同省統計局は「回復の勢いは予想以上だった」と評価している。遼寧省と黒龍江省の統計局もそれぞれ、全体として好転しているとの認識を示した。

遼寧省の一定規模以上の企業(注2)による工業生産増加額(付加価値ベース)は前年同期比1.5%減だった。これは製造業が2.1%減のマイナスとなったことが主な要因とみられるが、内訳をみると、パソコン・通信・その他電子設備製造業が23.5%増、専用設備製造業が10.5%増となり、自動車製造業も上半期の2桁減(10.7%減)から0.6%増へと回復した。

固定資産投資をみると、遼寧省は前年同期比3.3%増で、インフラ投資の48.3%増が目立った。社会消費品小売総額は1.5%減だったが、一定額以上の企業(注3)では、ウエアラブルデバイスの小売額が3.1倍と好調だった。貿易をみると、輸出は前年同期比12.3%増の2,7422,000万元だった。主要産業の1つである自動車の輸出が20.3%増の709,000万元で全体を牽引した。

黒龍江省の一定規模以上の企業による工業生産増加額(付加価値ベース)は前年同期比1.0%増となり、装置工業が5.6%増、食品工業が5.2%増、エネルギー産業が2.0%増のプラス成長だった。固定資産投資は2.4%増で、全国平均(5.9%増)を下回ったが、ハイテク産業が17.5%増となった。社会消費品小売総額は4.3%減だったが、新エネルギー車は2倍伸びた。

吉林省の一定規模以上の企業による工業生産増加額(付加価値ベース)は前年同期比2.5%減だったが、上半期の11.5%減からマイナス幅を9ポイント縮めた。固定資産投資が6.9%減、社会消費品小売総額が8.1%減と、各指標でマイナス成長だったが、上半期より下降率が縮小し、回復の兆しが表れてきた。

(注1)統計発表日は、遼寧省1028日、吉林省112日、黒龍江省112日。

(注2)当該年の主な業務の売上高が2,000万元(約4億円、1元=約20円)以上の工業企業。

(注3)当該年の主な業務の売上高が2,000万元以上の卸売企業、500万元以上の小売企業、200万元以上の飲食、宿泊企業。

(李穎)

(中国)

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