香港金融サミット、世界に向けて香港の復活と独自の優位性を強調
(香港)
香港発
2022年11月10日
香港金融管理局(HKMA)が主催する「国際金融リーダー投資サミット」が11月1~3日に開催された。銀行や証券、保険、資産運用会社など約120の国際金融機関から200人以上が参加。うち40以上の機関からは、会長または最高経営責任者(CEO)が代表として参加した。
2日のサミットでは、金利上昇とスタグフレーションのリスクがもたらす不確実性への対応について議論を展開した。
3日のセミナー「世界の投資家との対話」では、世界全体の投資見通しに焦点を当て、現在の投資環境下の投資家のリスク管理や投資機会の確保について議論を交わした。
香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は2日の基調講演で「香港は、グローバルな優位性と中国の優位性が1つの都市に集結する世界で唯一の場所」と香港の優位性を強調した。また、10月19日の施政報告(施政方針演説)で打ち出した300億香港ドル(約5,550億円、1香港ドル=約18.5円)規模の「共同投資基金」の創設による誘致企業への投資や、誘致先に対する土地・税務面などでの支援措置、人材誘致のための高度人材パスプログラムの導入(2022年11月1日記事参照)について、香港の競争力強化に向けた施策としてあらためて言及した(「サウスチャイナ・モーニングポスト」11月3日)。
余偉文(エディー・ユエ)HKMA総裁は同サミットの閉会時に、対面形式で開催されたサミットを介して参加者や関係者らとの直接交流が実現できたことに対する喜びを表明。域外との往来の正常化がさらに進んでいく中で、今後より多くのイベントが香港で開催されることに期待感を示した。また、2023年にはHKMA設立30周年の節目を迎えることから、同年に再び金融サミットの開催を予定していると明らかにした。
(松浦広子)
(香港)
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