フィンランド、国内最大規模の水素プラント建設へ

(フィンランド、スウェーデン)

ロンドン発

2022年11月16日

フィンランドの再エネ関連事業者フレクセンスと同国のコッコラ市(注1)が所有するKIPインフラは11月15日、水素製造プラント建設向けにコッコラ工業団地内の用地をリースするための基本合意書(LOI)を締結外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同プラントは国内最大の約300メガワット(MW)規模となる予定で、2027年末にグリーン水素の製造を開始するとしている。水素は燃料向けのほか、アンモニアの製造にも使用する予定で、製造されたアンモニアは農業用肥料や船舶用エンジンの燃料として使用されるとしている。同国には現在、約20の水素プラントがあるものの、20〜40MW程度の小規模なものとなっている(「yle」11月15日)。

フィンランドは気候・エネルギー戦略で水素の国内生産目標を1,000MWとしており、同プラントにより3分の1を達成することができるとしている。同国では、グリーン水素およびパワー・トゥ・エックス技術(注2)のパイオニアであるP2Xソリューションズがグリーン水素製造プラントを建設する予定。このプラントでは、再生可能エネルギーから生産される電力を利用して、産業用などのグリーン水素を製造する予定で、2024年前半にプラントの試運転を行うことを目標としている。

フレクセンスは同日、フィンランドの送ガス事業者ガスグリッドとコッコラ地域の水素ネットワーク開発の調査を開始した。将来的にはコッコラのプラントで製造された水素を、この地域で開発される水素供給ネットワークで輸送・貯蔵することができ、複数の生産者と消費者の間でやりとりすることができるとしている。また、ガスグリッドとスウェーデンのエネルギー企業のノルディオン・エネルギ(Nordion Energi)の間で進行中の共同水素輸送インフラ開発プロジェクト「北欧水素ルートプロジェクト」(2022年8月2日記事参照)も踏まえ、北欧地域でのネットワーク構築を視野に入れている。

(注1)ボスニア湾に面するフィンランド西部地方の工業都市。

(注2)電力をグリーン水素やその他のEフューエル(e-fuel)へ変換する技術。

(島村英莉)

(フィンランド、スウェーデン)

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