第3四半期の対内直接投資件数は伸び悩む

(サウジアラビア)

リヤド発

2022年11月01日

サウジアラビア投資省(MISA)は10月25日、2022年第3四半期(7~9月)の国内投資動向をまとめた「投資ハイライト(Investment Highlights)」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

MISAが第3四半期に外資系企業に対して新規に提供したライセンス件数は合計1,163件で、前期の4,455件(2022年8月12日記事参照)から大きく減少した。MISAは減少の原因として、反隠匿法(Anti-Concealment law)を受けたライセンス取得事例の減少を指摘。同法に基づくライセンス提供を除いた件数は928件で、前年同期の853件から8.8%の増加したものの、前期の938件からは伸び悩んだ。

分野別では、建設分野が前年同期比19.4%増となる234件を記録し、全体の2割を占めた。民間分野で急増する需要に加えて、大規模なインフラプロジェクトによる投資が牽引した。卸売・小売業でのライセンス発行も233件と、前期に続き堅調に推移した。

一方、第3四半期にMISAが署名した新規投資案件(国内案件を含む)は53件で、通信、エネルギー、健康分野などの案件を含む。外資系企業が関与する案件として、通信情報技術省(MCIT)と米国IBMとの間で、若手人材育成で協力する計画が明らかにされた。フランスの鉄道車両大手アルストムがリヤドに地域統括会社(RHQ)を移管し、投資拡大に向けてMISAと覚書(MoU)を締結した。

第2四半期(4~6月)の対内直接投資額は第1四半期(1~3月)の20億ドルを上回る21億ドルを記録し、2021年第3四半期以降、増加を続けている。

サプライチェーン強化する姿勢強調

今回の発表では、10月23日に発表した「グローバル・サプライチェーン・レジリエンス・イニシアチブ(GSCRI)」(2022年10月24日記事参照)の詳細が明らかになった。同イニシアチブでは、(1)持続可能性と気候変動、(2)未来産業への投資、(3)グローバルサプライの多様化、(4)先進的製造業の4つのテーマに重点を置く。優先すべき産業として、新国家工業戦略(2022年10月24日記事参照)で指定した12分野(注)を示した。実現するためのインセンティブとして、投資家の要望に応じて、(1)ファイナンス、(2)光熱費や原材料、(3)資本分散、(4)税制、(5)制度・規制などに関する支援をカスタマイズして提供するとしている。

(注)機械および設備、輸送機械、航空機、軍事品、船舶、食品、化学品、医薬品、医療機器、持続可能なエネルギー、鉱業、建設資材の12分野

(秋山士郎)

(サウジアラビア)

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