中国、民間投資拡大に向け、支援措置を強化

(中国)

北京発

2022年11月17日

中国の国家発展改革委員会は11月7日、「環境政策のさらなる改善と民間投資拡大への支援強化に関する意見」(発改投資[2022]1652号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した(文書は10月28日付)。多方面にわたる取り組みを通じ、民間投資拡大への支援を強化する。主な内容は以下のとおり。

  • 交通、水利、鉄道、高速道路、港湾建設など第14次5カ年規画における102の重大プロジェクトへの民間企業の投資を奨励する。特に、太陽光・風力・バイオマス発電、エネルギー貯蔵など省エネ・カーボンニュートラル分野への投資拡大を奨励。
  • 国家産業イノベーションセンター、国家技術イノベーションセンター、国家エネルギー研究開発イノベーションプラットフォームなどの建設や国家重大科学技術戦略プロジェクトへの民間企業の参画を支援。中央国有企業や業界をリードする企業に対して民間企業の新製品・技術の利用拡大を奨励することで、民間企業が重点プロジェクトのサプライチェーン構築に参入できるよう支援する。
  • デジタル技術を基にした経済の新形態である「プラットフォームエコノミー」の健全かつ持続的な発展を目指し、プラットフォーム企業に対して人工知能(AI)、クラウドコンピューティング、ブロックチェーンなどの分野における重点プロジェクトへの投資を奨励する。
  • 政府出資の産業誘導基金を活用し、民間投資プロジェクトへの支援を強化する。
  • 条件を満たす地域において混合所有制(国有企業への民間資本の参加)の産業技術研究院を設立し、地域に共通したコア技術の開発を支援する。5G(第5世代移動通信システム)応用、データセンター、産業用インターネット、産業用ソフトウェアなど新型インフラの建設と運営への民間投資を奨励。
  • 混合所有制改革を実施し、戦略的投資家や専門的運営管理者を招き入れることで、インフラプロジェクトの建設運営に民間資本が参入することを促す。
  • 資本の無秩序な拡張の防止を前提として、「青信号」(注)の投資案件を進める。民間投資の積極性に影響を及ぼす政策の導入を防止する。

国家統計局の発表により、2022年1~9月の投資(固定資産投資)は前年同期比5.9%増と伸びが若干加速したが、民間投資は2.0%増(1~8月は2.3%増)と低調だった(2022年10月25日記事参照)。

国家情報中心情報化・産業発展部の単志広主任は、2020年末までに中国の民間企業は4,000万社以上に達し、中国における技術革新の70%以上に貢献したと述べた(「科技日報」11月9日)。同氏は「大手民間企業は国家・社会・市場のニーズをより深く正確に把握している。国家重点プロジェクト、科学技術重大特別プロジェクト、応用モデルプロジェクトなどへの参入を通じて、技術革新を推進する」と分析している(同)。

(注)2021年末の中央経済工作会議において、資本の無秩序な拡張を防止するために「信号機」という新たな概念を導入し、資本への管理を強化している。「青信号」は資本が参入しても良いことを指す。

(趙薇)

(中国)

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