6年ぶりに首脳会談開催、経済緊密化を模索

(ベネズエラ、コロンビア)

ボゴタ発

2022年11月11日

ベネズエラの首都カラカスで111日、約6年ぶりとなる同国とコロンビアの首脳会談が行われた。5時間の会談は非公開だったが、会談後の両首脳のコメントなどに関する現地報道によると、両国間の貿易や各種地域機関へのベネズエラの復帰、国境警備、領事の任命など、幅広い分野で意見交換や合意がなされた。大統領府の発表によると、両国首脳はこれらの合意内容について共同宣言に署名した。

コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は927日の国境再開(2022年9月28日記事参照)以来、コロンビアからベネズエラに正式に輸出されたのは医療品、段ボール、菓子類、靴など250万ドル程度と少なく、国境閉鎖の期間中に活発化した麻薬も含む非合法密輸ルートが存在するとして、共同での国境警備体制の強化について両首脳は合意した。

ベネズエラはチャベス前政権下の2006年にアンデス共同体(CAN)から、2013年には米州機構(OAS)の人権保障システムからそれぞれ脱退している。ペトロ大統領はCANOAS人権保障システムへの復帰を促したが、ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領は態度を保留した。

エネルギー・鉱業分野では、両国間で補完的な協力体制を進めることでも合意した。ベネズエラの国営石油公社PDVSAの子会社ペキベンがコロンビアに持つ肥料製造会社モノメロスについては、マドゥーロ政権の正統性を認めなかったコロンビアのドゥケ前政権下ではフアン・グアイド暫定大統領を筆頭とする反政府派側に正当な所有権があるとしていた。マドゥーロ政権との関係改善を図るペトロ現政権は従来どおり同肥料製造会社は国営石油公社PDVSA に帰属することを認めている。これも同分野の関係強化に資するとして、首脳会談で評価した。このほか、アマゾン地域の保全や、陸海空路の輸送回復、農畜産や石油化学分野での交流促進などについて意見交換を行った。

ペトロ大統領はさらに、ベネズエラの与野党対話(2021年10月26日記事参照)の再開と成功を要望した。マドゥーロ大統領は今回の首脳会談について「実りある初会合だった。良い結果を残すだろう」とコメントした。次回はコロンビアのカルタヘナ市で開催が予定される両国民間企業対話の場で行うことで合意した。

一方、ベネズエラの反政府派のフアン・グアイド氏(暫定大統領)はツイッターで「もし独裁主義を正常化する代わりに、諸課題の解決と人権擁護に貢献するつもりなら、自由で公正な選挙の要求や、メキシコで中断されている与野党対話の再開に向けたプロセスに参加してほしい」と述べた。

(豊田哲也、マガリ・ヨネクラ)

(ベネズエラ、コロンビア)

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