10月の主な動きは、中国向け半導体関連の輸出管理強化、ジェトロ月例レポート(2022年10月)

(中国、米国)

米州課

2022年11月22日

ジェトロは1118日、米国の対中国関連政策についてまとめた10月分の月例レポートを公表した。このレポートは、日本企業が米中関係に関する米国の動向を把握できるよう、20217月から毎月分を作成して特集ページに連載している。

202210月は、中国で1622日に中国共産党第20回全国代表大会が開催され、米中関係に関与する米国の関係者は、同党大会の動向を注視しその結果を分析する時期となったこと、また米国側でも118日の中間選挙に向けて国内政治に関心が高まっていたことから、米国の対中国政策は比較的平静に推移した月となった。

ただしその中でも、107日に商務省から公表された、中国を念頭に置いた半導体関連製品(物品・技術・ソフトウエア)の輸出管理規則(EAR)の強化は、米国内外から注目される対中措置となった。このEARの強化は、高度な集積回路やスーパーコンピュータ、半導体製造機器、およびそれらの開発・製造に関連する品目の対中輸出を規制するとともに、米国人(US Person)が中国国内でこれらの分野における支援活動への関与を実質的に禁止する内容となっている(2022年10月11日記事参照)。

この発表を受け、米国半導体産業団体(SIA)は同日、米国の安全保障や外交政策上の規制強化の必要性を理解するとしつつも、米国の半導体産業のみが損害を被ることにならないよう、対中輸出規制政策を他国政府とも調整する、との声明を出している。また114日にはSIAのジミー・グッドリッチ副会長(国際政策担当)が、同盟国と早期に連携しなければ、米国企業だけが損害を被るほか、中国は引き続き他国から技術を入手できるため、米国政府の目的は達成されないとの認識を示しており、産業界からは規制強化への懸念の声が上がっている(2022年11月7日記事参照)。

このほかに注目すべき点には、アントニー・ブリンケン国務長官による、中国の台湾に対する姿勢の変化に関する発言がある。スタンフォード大学のフーバー研究所で開催されたイベントで、ブリンケン長官は「近年、北京の台湾に対するアプローチに変化が見られる。現状を維持するという前向きな姿勢を維持するのではなく、現状維持は今となっては受け入れられず、北京はより速いタイミングで台湾との統合を追求していくという根本的決定がなされた」とコメントした。

米国の対中政策・措置や米国側から見た米中関係の動向について、行政府、連邦議会、産業界、学会に分けて解説する同レポートは、こちらの特集ページからさかのぼって閲覧が可能。米中関係に関する中国の動向も確認できる。

(滝本慎一郎)

(中国、米国)

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