再生可能エネルギーの総合展示会「エナジー台湾」開催

(台湾)

中国北アジア課

2022年10月27日

再生可能エネルギーの総合展示会「エナジー台湾」が10月19~21日、台北市で開催された。15年目の開催となる今回は、太陽光発電、風力発電、スマート蓄電応用、太陽光と風力以外のグリーン電力、持続可能なネットゼロ排出の5つの展示エリアが設けられ、過去最多の240社超が出展した。参加者数は前年比25%増の1万9,487人となったほか、台湾では10月13日から新型コロナウイルス対策の入境時の隔離検疫が免除になったことにより(2022年9月29日記事参照)、海外からも300人超が参加した。

蔡英文総統は2050年のネットゼロ排出を宣言しており、2022年3月に国家発展委員会が発表したロードマップでは、2050年に再生可能エネルギーの割合を60~70%に引き上げるとしている(2022年5月19日付地域・分析レポート参照)。蔡総統は5年連続で開幕式に出席。2022年の太陽光発電の設備容量が2016年比7倍の9.6ギガワット(GW)に達し、同年末には風力発電所が200基を超えるといった現状を踏まえ、「2022年は台湾のグリーンエネルギー発展で最も輝かしい1年だ」と述べた。

台湾は太陽光発電と風力発電を再生可能エネルギーの主力と位置付けている。エナジー台湾でも、出展面積は太陽光発電が最大、次いで蓄電と風力発電と続いた。

太陽光関連では、メガソーラー開発大手の力暘能源(Ysolar)や太陽電池モジュールメーカーの聯合再生能源(URE)、元晶太陽能科技(TSEC)などの台湾企業が大型ブースを構えた。台湾当局は、2025年の太陽光発電設備容量を20GWとする数値目標を打ち出しており、この目標達成には今後3年間で設備容量を倍増する必要がある。

風力発電について台湾当局は、土地が限られることや、風況に優れていることから、洋上風力発電を推進。具体的には、実証実験段階のフェーズ1、潜在的なエリア開発を行うフェーズ2(2025年まで)、洋上風力産業の全面的な発展を目指すフェーズ3(2026〜2035年)と、段階を踏むかたちで開発を進めている。今回の展示会では、デンマークのオーステッドやコペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)、ノルウェーのフレッド・オルセン・オーシャン(FOO)など、技術力で先行する欧州企業の出展が目立ったが、台湾の洋上風力開発大手の上緯新能源(Swancor Renewable Energy)などのブースにも多くの来場者が訪れていた。日系企業では、台湾で洋上風力発電事業に参画するJERAと、日立永続能源がいずれも風力発電エリア出展した。

洋上風力発電への参入企業は当局による入札を経て決定されるため、各企業のブースでは商談よりも自社の取り組みをPRする展示が目立った。洋上風力発電では、海上に大型風車を設置するため開発エリアの漁業従事者などの反対が起こりやすい。これに対して、CIPは、洋上風力発電所が多く立地する彰化県で地方創生に向けた活動を行うNGOの鹿港●(くにがまえに子)仔と共同で、地元の子どもたちを対象にペットボトルを使って風車を作るワークショップや風車の絵画コンクールなどを行う取り組みを展示し、注目を集めた。

写真 オーステッドのブース(日本台湾交流協会提供)

オーステッドのブース(日本台湾交流協会提供)

写真 上緯新能源のブース(日本台湾交流協会提供)

上緯新能源のブース(日本台湾交流協会提供)

(江田真由美)

(台湾)

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