米連邦上院選、共和党の追い上げ目立つアリゾナ、ペンシルベニア、世論調査

(米国)

米州課

2022年10月31日

米国の11月8日の中間選挙を控え、連邦上院選で議会の多数派を左右し得る選挙として注目されるアリゾナ、ペンシルベニア両州では、民主党にとってより厳しい展開が予想される。いずれも、共和党候補の支持率が伸びていることが各種世論調査からわかった。

選挙情報サイトの270トゥウィンの選挙予想(注1)によると、10月27日付でアリゾナ州の連邦上院選予想は「民主党やや優勢」から「民主党わずかに優勢」に変更された。調査会社サスケハンナ・ポーリング・アンド・リサーチが10月に実施した世論調査(注2)では、同州の連邦上院選がもし今日実施されたら誰に投票するかという問いに、民主党現職のマーク・ケリー氏が48%、ドナルド・トランプ前大統領が支持するブレーク・マスターズ氏(ベンチャーキャピタリスト)が45%と3ポイント上回った。8月の世論調査では、ケリー氏が8ポイントリードしており(2022年8月24日記事参照)、共和党候補が追い上げている。

民主党が共和党からの奪還を目指すペンシルベニア州の上院選の選挙予想も、「民主党わずかに優勢」だ。CBSニュースと調査会社ユーガブが10月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注3)では、民主党候補のジョン・フェッターマン氏(同州副知事)が51%、トランプ氏が支持する共和党候補のメフメト・オズ氏(テレビ司会者)が49%と、こちらも激しい戦いが予想される。8月の世論調査では、フェッターマン氏が10ポイントを超えるリードを保っていた(2022年8月22日記事参照)。

現在の連邦上院の議席数は民主党、共和党ともに50。上院選挙の獲得議席は、民主党13、共和党20と予想(注1、10月27日付)され、現有議席と合わせると民主党、共和党ともに49議席と同数で、接戦とされる2議席(ネバダ州、ジョージア州)と合わせて上記2議席の選挙結果が注目される。

(注1)選挙情報サイトの270トゥウィンの選挙予想。サバトズ・クリスタル・ボール、クック・ポリティカル・レポート、インサイド・エレクション、スプリット・チケット、ファイブ・サーティエイト各社の総合判定に基づく。

(注2)実施時期は10月14~18日、対象者はアリゾナ州の投票予定者600人。

(注3)実施時期は10月21~24日、対象者はペンシルベニア州の登録有権者1,084人。

(松岡智恵子)

(米国)

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