中国、遼寧省丹東市と北朝鮮との鉄道貨物輸送を再開

(中国、北朝鮮)

北京発

2022年10月03日

中国外交部は9月26日の記者会見で、遼寧省丹東市と北朝鮮の新義州との間の鉄道貨物輸送を再開したと発表した。

両地域間の鉄道貨物輸送は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、停止と再開が繰り返されている。直近では4月29日の外交部の発表で、丹東市の新型コロナウイルス感染拡大(2022年4月28日記事参照)の影響を受け、一時停止するとされていた。

外交部は、今回の再開は両国の友好的な協議を通じて決定したもので、鉄道貨物輸送の安定した運行を積極的に保障するものだとした。その上で、双方は今後も協力を強化し、中朝の友好関係の発展に貢献するとした。

2021年の北朝鮮の貿易総額のうち、中国は95.56%を占めているとされる(2022年7月26日記事参照)。中国の直近5年の対北朝鮮貿易額(添付資料表参照)(注)をみると、輸入額は北朝鮮に対する国連制裁の影響もあり、2017年が前年比37.3%減、2018年が88.2%減と大幅な減少が続いた。2020年に入り、新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わり、77.7%減とさらに減少した。2021年は20.6%増とやや増加したが、金額は約5,800万ドルにとどまっている。

輸出額は2020年が前年比81.0%減、2021年が46.8%減と大きく減少している。

(注)貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラス(GTA)による。

(河野円洋)

(中国、北朝鮮)

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