中国南方航空、武漢とマニラ、バンコク間の旅客便を再開

(中国)

武漢発

2022年10月26日

中国南方航空湖北分公司は、10月27日から武漢~バンコク間、29日から武漢~マニラ間の旅客便を再開すると発表した。武漢~バンコク便は毎週木曜日、武漢~マニラ便は毎週土曜日に往復便を運航する(添付資料表1、2参照)。

南方航空は既に武漢市からイスタンブール、イスラマバード、香港への直行便を運航しており、今回の2路線が加わったことで、武漢市から国外・香港への定期直行旅客便は5路線となる。同航空は武漢天河空港からの国際旅客便を順次再開するとともに、新路線の開設や増便を行うとも発表している。

南方航空以外にも、韓国のティーウェイ航空が2020年9月16日から武漢~ソウル(仁川)便(毎週水曜日に1便)を再開したほか(「中国民航網」2020年9月30日)、シンガポールのスクート(注)も10月13日から武漢~シンガポール便(毎週木曜日に1便)を再開している(「中国民航網」2022年9月23日)。

武漢市から日本への定期直行便再開はめど立たず

2020年以前は、武漢市と日本を結ぶ定期直行の旅客便が毎日運航されていたが、同年から新型コロナウイルス感染が拡大したことを受けて運休となっている。

中国の航空各社は、冬春ダイヤ(一般的に10月の最終日曜日~翌年3月の最終日曜日の直前の土曜日の搭乗分)の運航開始に際し、国際旅客便の再開や増便を発表。中国各地から日本への旅客便も幾つか再開したが(2022年10月20日記事参照)、上述の南方航空やその他の航空会社は、武漢市から日本への定期直行便の再開をまだ発表しておらず、再開の見通しは立っていないのが現状だ。

また、ジェトロが7月に湖北省進出の日系企業を対象に行ったアンケートでは、「湖北省政府、地元政府への要望」(複数回答可)について、「日本との定期航空便の早期再開」との回答が88%と最も多かった(2022年8月17日付地域・分析レポート参照)。10月現在も、日本から武漢市へ移動する場合、山東省青島市など中国の他都市を経由、もしくは香港やシンガポール、ソウルなどを経由した上で武漢市への直航便に搭乗する必要があり、コストや所要時間の増加が問題となっている。

(注)シンガポール航空傘下の格安航空会社。

(楢橋広基)

(中国)

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