欧州委、新型コロナ・オミクロン株派生型BA.4とBA.5対応のファイザー・ビオンテック製ワクチン承認

(EU)

ブリュッセル発

2022年09月14日

欧州委員会は9月12日、新型コロナウイルスの従来株に加えて、オミクロン株派生型BA.4とBA.5に対応した米国ファイザーとドイツ・ビオンテック製のワクチンを承認した。EUの医薬品規制当局である欧州医薬品庁(EMA)が同日発表した承認勧告(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を受けたもの。オミクロン株対応型ワクチンとしては、派生型BA.1に対応したファイザー・ビオンテック製と米国モデルナ製に続き(2022年9月5日記事参照)、EUでは3件目の承認となる。

今回の承認によると、ファイザー・ビオンテックのBA.4とBA.5に対応したワクチンは、BA.1対応のワクチンと同様に(2022年9月2日記事参照)、ブースター接種(3回目以降の接種)用として12歳以上を対象にしている。副反応については、従来のファイザー・ビオンテック製ワクチンと同程度だとしている。

欧州委は、2022年秋以降も新型コロナウイルス感染拡大が懸念されることから、加盟国に対して、再度のワクチン接種キャンペーンなどの対策を進めるよう求めている。オミクロン株対応型ワクチンに関しては、こうした秋以降のワクチン接種キャンペーンでの活用が期待されている。なお、EMAと欧州疾病予防管理センター(ECDC)は共同で、60歳以上の高齢者や免疫不全疾患や基礎疾患のある人など、重症化リスクの高い人へのオミクロン株対応型ワクチンの優先接種の実施を加盟国に呼びかけている(2022年9月8日記事参照)。

(吉沼啓介)

(EU)

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