ジェトロ、日本企業のカンボジア視察団派遣、商工相らが歓迎

(カンボジア、日本)

プノンペン発

2022年09月12日

ジェトロは827日~93日の8日間、カンボジアに投資環境調査ミッション(視察団)を派遣した。新型コロナウイルス流行後、ジェトロが実施する初めての視察団派遣となった。

この視察団にはさまざまな業種の日本企業から19人が参加。首都プノンペンをはじめ、希望者はシェムリアップやポイペト、バベット、シアヌークビルも訪問した。カンボジア政府関係者や地場企業、在カンボジア日系企業などを実際に訪問することで、カンボジアの投資環境に関する生の情報を収集する機会となった。

視察団はカンボジアのパン・ソラサック商業相やソク・チェンダ・ソピア首相補佐特命相と面談した。ソラサック商業相は視察団に「カンボジアは外国企業、特に日本企業からの投資を歓迎する」と話した。投資誘致を所管するカンボジア開発協議会事務局長も務めるソピア首相補佐特命相は「今回の視察を通じて、カンボジアで不便だと思うことがあれば、それがビジネスチャンスでもある。特にフットワークが軽い中小企業の投資を歓迎する」と発言し、視察団に参加した中小企業に投資を呼びかけた。カンボジアは20211015日施行の新投資法(2021年10月21日記事参照)で重点業種に対する投資優遇策を定めるなど、外国企業の誘致に力を入れている。

そのほか、キット・メン・カンボジア商工会議所会頭や、セアン・ソパナ青年会議所会頭、三上正裕・駐カンボジア大使との面談なども行われ、その様子は地元紙も大きく報道した。視察団の日本企業と地場企業との商談会も実施され、それぞれが連携を見いだす機会となった。

参加した日本企業は「ビジネスを進める上でのキーパーソンにも出会うことができ、カンボジアへの投資に向けて具体的な一歩を踏み出す機会となった。来年初めくらいには、カンボジアでのビジネスを開始したい」と話した。

なお、カンボジアは3月中旬以降、新型コロナウイルスに伴う入国制限を緩和している(2022年5月2日記事参照)

写真 カンボジア開発協議会(CDC)を訪問した日本企業の視察団(ジェトロ撮影)

カンボジア開発協議会(CDC)を訪問した日本企業の視察団(ジェトロ撮影)

(春田麻里沙)

(カンボジア、日本)

ビジネス短信 a92cbef5c25ff038