陰性証明書不要も、乗り継ぎ地の規則に注意

(カンボジア)

プノンペン発

2022年05月02日

4月28日時点の情報に基づき、ジェトロが整理したところ、カンボジアの入国に必要な書類や入国後の手続き、行動制限などは以下のとおり。

1.入国前に準備すべき書類・手続きなど

新型コロナウイルスのワクチン接種が完了している場合、ワクチン接種カードもしくは証明書の提示が求められる。一方、ワクチン接種が完了していない場合は、カンボジア保健省が指定するホテルでの7日間の隔離が求められるため、同ホテルの予約確認書(注)を携行しなければならない。

なお、3月17日以降、それまで入国時に必要とされていた、カンボジア到着前72時間以内のPCR検査に基づく新型コロナ陰性証明書の提出、および到着後に求められていた抗原検査の受検は廃止されている(2022年3月23日記事参照)。

2.入国手続きの手順

3月17日以降、全ての渡航者(空路、陸路および海路)に対してアライバルビザ(到着時に取得できるビザ)の受け付けが再開されている。4月27日にカンボジアに入国した邦人(ワクチン接種完了)は、「カンボジア到着後、入国審査カウンターでパスポートとワクチン接種証明書を提示すれば、それ以外の手続きはなく、行動制限もない。空港から市内までの移動は、公共交通機関、タクシー、ライドシェアサービスの利用が可能だった」とコメントした。

3.入国後の必要手続き・行動制限

ワクチン接種が完了している場合、ワクチン接種証明書の提示以外の入国後の手続きや行動制限は廃止された。他方、ワクチン接種が完了していない場合、保健省指定のホテルで7日間の隔離が求められる。7日目に抗原検査を行い、陰性であればホテルから退去することができる。

また、4月26日以降は、カンボジア全土でマスク着用義務が廃止された。これを受けて、プノンペン市内ではマスクを着用しない市民が増えつつあるが、大半の市民は、感染防止への警戒感から依然としてマスクを着用している。

4.留意点など

在カンボジア日本大使館は、新型コロナウイルス陰性証明書について、カンボジア入国時の提出義務は廃止されたが、乗り継ぎ地の規則・法令により提示が求められる可能性があるため、航空会社などへの事前確認が必要とした(2022年4月28日現在、日本・カンボジア間の直行便は再開されていない)。

なお、保健省は新型コロナウイルスに感染した場合の治療費をカバーする保険の加入と、カンボジア到着前72時間以内の抗原検査の受検を推奨している。

(注)ワクチン接種が完了していない場合は、保健省が承認したホテルを事前に予約し、入国時に予約確認書(紙媒体)を提示する必要がある。予約確認書が用意できない場合は、2,000ドルの現金をデポジットとして支払う必要がある(在カンボジア日本大使館ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(井上良太)

(カンボジア)

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