インドネシア中銀、政策金利を引き上げ4.25%に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年09月27日

インドネシア中央銀行(BI)は9月22日、前日から2日間にわたり行われた理事会の結果、政策金利である7日間リバースレポ金利を4.25%に引き上げると発表した(9月22日付BIプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。併せて、翌日物預金ファシリティー金利、貸付ファシリティー金利についてもそれぞれ3.50%、5.00%に引き上げた。8月には3年9カ月ぶりに政策金利を0.25ポイント引き上げたが、今回は0.5ポイントに引き上げ幅を拡大した(2022年8月29日記事参照)。

プレスリリースにおいて、BIは政策金利の引き上げについて、インフレ期待を引き下げ、2023年後半にコアインフレ率を2~4%に戻すための予防的かつ前向きな措置とした。また、堅調に増加する国内需要の一方、世界金融市場の不確実性が高まっていることから、通貨ルピアの安定化政策強化の一環でもあるとした。

インドネシア中央統計庁の発表によれば、8月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比4.69%と、上昇幅は7月時点より鈍化したものの、依然として高い(添付資料図参照)。食品・飲料・たばこ、輸送の価格上昇が主因とみられる。一方、前月比の消費者物価指数は0.21%下落した(添付資料表参照)。

2カ月連続での政策金利引き上げを実施したインドネシアだが、BIのデストリー・ダマヤンティ上級副総裁は「市場のファンド、銀行ローンなどの金利は依然として低いままだ」とした上で、「政策金利の動きが市場に反映されるまで、通常1~2四半期かかる」とし、今後の状況を注視する必要があるとした(「コンタン」9月22日)。

(尾崎航)

(インドネシア)

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