第2四半期のGDP成長率は前期比0.2%、3期連続で成長が鈍化傾向
(ベルギー)
ブリュッセル発
2022年09月02日
ベルギー国立銀行(NBB)は8月31日、ベルギーの2022年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率を前期比0.2%(季節調整済み)、前年同期比では3.3%と発表(プレスリリース)した(添付資料表参照)。2021年11月以降の新型コロナウイルスの感染拡大第4波の影響により、経済成長がやや減速した2021年第4四半期(10~12月)(2022年3月4日記事参照)以降、経済成長は継続しているものの、成長率は3期連続で鈍化傾向にある。
2022年第2四半期のGDP成長率(前期比)を需要項目別にみると、民間と公的部門の需要がともに経済成長を支えた。耐久財の消費は引き続き落ち込んだものの、非耐久財の消費が堅調に推移し、民間最終消費支出は0.7%増となった。政府最終消費支出は、前期の2.5%減から0.5%増へとプラスに転じた。
一方、国内総固定資本形成は、前期の1.3%増から1.1%減に後退した。国内総固定資本形成の内訳をみると、住宅投資は、住宅ローンの金利が上昇した結果、0.4%減とわずかに縮小した。企業投資は、前期に記録された活発な造船業の取引(2022年6月8日記事参照)の反動により大幅に後退し、2.3%減となった。公共投資は、防衛省による航空機の調達を背景に、前期の8.9%減から大幅に拡大し5.2%増となった。
財貨・サービスの輸出と輸入は、それぞれ前期比で0.6%減、0.4%減となった。輸入よりも輸出の落ち込みが大きかった結果、純輸出はGDPを0.2ポイント押し下げた。
産業別にみると、成長の鈍化は広範囲に及んでいる。工業(建設業を除く)は前期比でマイナス幅が縮小したものの、0.2%減とマイナス成長が続いている。建設業とサービス業は、成長を維持したものの、ともに前期の0.7%増から0.3%増に伸びが縮小した。
2022年第2四半期の雇用は前期から2万9,300人増加し、総雇用者数は前期比で0.6%増、前年同期比でも2.1%増となった。
(大中登紀子)
(ベルギー)
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