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ボリッチ政権発足後で初の閣僚辞任、過激派組織との接触が原因
(チリ)
サンティアゴ発
2022年09月01日
チリのガブリエル・ボリッチ大統領は8月25日、ジャネ・ベガ社会開発家族相の辞任を受理したと発表した。2022年3月のボリッチ政権発足後初の閣僚の辞任となる。後任には、社会評価事務次官だったパウラ・ポブレテ氏が就任した。ベガ氏の辞任は、チリ南部で破壊行為を続ける先住民族マプチェ族の過激派を中心とした武装組織(通称CAM)のリーダーのエクトル・ジャイトゥル氏と、ベガ氏のコンサルタントとの間で、電話を通じた接触が行われていたという報道が大々的に行われたことに端を発している。通話の傍受記録については本来、チリ警察(PDI)の機密報告書上のみで取り扱われる情報だったが、何らかの情報漏出によって、現地のデジタルメディア「エクス・アンテ(Ex-Ante)」が報じるところとなった。
今回の件は、ベガ氏辞任の前日にアラウカニア地方検察庁がジャイトゥル氏を木材窃盗や国家安全保障法違反などの容疑で逮捕した後で明らかになった。ジャイトゥル氏に対する司法調査は、同氏が2020年に林業会社などを敵対視し、彼らに対抗するよう過激派コミュニティーへの働きかけを行ったことに始まった。その後の度重なる暴力行為や、農林業者に対する放火や窃盗などが加わり、今回の逮捕に至っている。
ボリッチ大統領は、今回の件はベガ氏が独断で行ったことであり、自身を含む他の政府関係者からCAMリーダーへの接触を指示したなどの事実は一切存在しないと関与を否定している。PDIが取り扱う機密情報の漏出についても、容認できない事実と言及している。一方で、ボリッチ政権は、チリで長期にわたって対立が続く先住民族との対話による関係改善を主な政策の1つとして掲げている。そのため、CAMをテロリストと認識する一部の野党議員からは、ベガ氏以外にも現政権内にCAMとの関係を持つ者がいるのではないのかとの疑惑を指摘する声が上がっている。
(岡戸美澪)
(チリ)
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