新型コロナ・オミクロン株対応ワクチンの接種開始

(チェコ)

プラハ発

2022年09月14日

チェコ保健省は9月12日、新型コロナウイルスのオミクロン株派生型BA.1に対応した2価ワクチンの接種予約受付を開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州医薬品庁(EMA)の勧告を受けて欧州委員会が同月1日に承認した米国ファイザーとドイツ・ビオンテック製のワクチンで、近日中には欧州委が同様に承認した米国・モデルナ製のワクチンも加わる予定だ(2022年9月5日記事参照)。

当該ワクチンは、ブースター接種(3回目以降の接種)のみに使用され、対象は12歳以上、前回の接種から3カ月以上経っていることが接種条件となっている。9月12日からオンラインの接種予約受け付けを開始するが、接種場所によってはより早く接種を開始する場合があるとした。BA.1対応のワクチン接種が可能な接種場所は、保健省のコロナウイルス・ワクチン予約サイト内接種場所案内ページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認することができる。

欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、チェコでは9月8日時点でワクチン2回(米国ジョンソン・エンド・ジョンソン製の場合は1回)の接種者数の人口比が64.3%(EU平均72.8%)、1回目のブースター接種者数の人口比は40.2%(同53.7%)で、いずれもEU平均を下回っている。2回目のブースター接種に関しては、接種者数の人口比は1.6%(EU平均6.4%)で、18歳以上の人口比で2.0%(同7.8%)、60歳以上の人口比では5.2%(同15.1%)にとどまっている。

9月6、7日にEU議長国チェコのプラハで開催されたEU保健相非公式会合外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ワクチンが主要テーマの1つとして取り上げられた。出席者は、ワクチン接種率が低下し、ワクチンに対する各国国民の認識の相違が深まる現状に対応するため、各国が協力し、欧州レベルで対策を講じることが重要との見解で一致した。

(中川圭子)

(チェコ)

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