アントワープ・ブリュージュ港、ドイツのデュイスブルク港と水素輸送インフラ拡大で合意

(ベルギー、ドイツ)

ブリュッセル発

2022年09月16日

ベルギーのアントワープ・ブリュージュ港は98日、ドイツのデュイスブルク港と前日の7日にエネルギー転換を見据えた長期的な協力協定を締結したと発表(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。同協定では、ドイツとベルギー、さらに欧州内のサプライチェーンの安定化を目的として、エネルギー転換、鉄道と後背地(注1)の接続の拡充、港湾インフラ開発の3分野での相互協力拡大で合意した。

特にエネルギー転換については、欧州全体で再生可能エネルギーの重要性が高まる中で、グリーン水素キャリア(注2)に対応した輸入・貯蔵・輸送のためのインフラを整えることが両港の協力関係の柱の1つとしている。具体的には、両港は計画中の水素向けパイプライン接続に加え、頻繁に運行する鉄道シャトル輸送を確立し、鉄道を「動くパイプライン(ローリング・パイプライン)」としたい意向だ。

両港はともに2050年までの気候中立達成を目標に掲げており、環境配慮型の港湾荷役用の設備の開発でも合意した。後背地への輸送網の拡大や、持続可能な複合輸送の推進、環境に配慮した輸送への移行は、エネルギー転換の実現に向けて重要な役割を果たすと両港は今回の合意の狙いを説明している。

ベルギー連邦政府はアントワープ・ブリュージュ港をグリーン水素の輸入・輸送拠点とするべく、港から国内の工業地帯を経由し、ドイツまでをつなぐ水素インフラの整備を進めている(2022年9月2日付地域・分析レポート参照)。今回の合意はその戦略に沿ったものだ。アントワープ・ブリュージュ港でのグリーン水素の受け入れと輸送の開始は2028年を予定している(2022年5月11日記事参照)。

(注1)港湾の経済的な影響を受ける周辺地域。

(注2)貯蔵や輸送の面で効率的ではない水素ガスを液体やアンモニアなどの水素化合物に変換したもの。

(大中登紀子)

(ベルギー、ドイツ)

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