中ロ天然ガスパイプライン、河北省安平県から山東省泰安市までの区間が正式稼働

(中国、ロシア)

北京発

2022年09月26日

中国の国家石油天然汽管網集団の916日の発表によると、中国・ロシア間東線(以下、中ロ東線)天然ガスパイプラインプロジェクトにおける河北省衡水市安平県から山東省泰安市までの区間が同日、正式に稼働した。同集団は、今回の稼働は中ロ東線天然ガスパイプラインがさらに整備され、環渤海地域のエネルギー供給能力が向上していることを示すとしている。

同区間は、中ロ東線天然ガスパイプラインの南区間(河北省廊坊市永清県~上海市)の重要な一部であり、全長320キロ、パイプの内径が1,219ミリ、設計圧力が10兆パスカル、設計ガス輸送量が年間189億立方メートルとなっており、パイプラインに沿って4カ所のステーションが設けられている。

中ロ東線天然ガスパイプラインは、中国とロシアを結ぶ天然ガスパイプラインの中国国内区間を指すもので、黒竜江省黒河市の中ロ国境地帯から上海市の白鶴末駅までを結ぶ。途中、黒竜江省、吉林省、内モンゴル自治区、遼寧省、河北省、天津市、山東省、江蘇省、上海市の9省・自治区・市を経由する。同パイプラインは全長5,111キロで、そのうち新設パイプラインは3,371キロとなり、北、中、南の3区間に分けて建設されている。北区間(黒河市~吉林省松原市長嶺県)と中区間(長嶺県~永清県)は既に稼働している(2022年4月8日記事参照)。

今後、2025年に全線が稼働すれば、沿線地域の産業構造のアップグレードおよび経済、社会の高品質な発展がさらに促進され、グリーンで低炭素、安全かつ効率的なエネルギーメカニズムの構築にとって重要な意義があるとみられている。

(趙薇)

(中国、ロシア)

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