日米経済版2プラス2が初会合、経済安保面の協力を推進

(米国、日本)

ニューヨーク発

2022年08月01日

日米経済政策協議委員会(経済版2プラス2EPCC)の初会合が729日、米国の首都ワシントンで開催された。日本側は林芳正外相と萩生田光一経済産業相、米国側はアントニー・ブリンケン国務長官とジーナ・レモンド商務長官が参加した。

日米経済版2プラス2は、20221月に開催された日米首脳会談で立ち上げに合意した閣僚級の協議の枠組みで、経済安全保障面での協力関係の深化が主眼となる(2022年1月25日記事参照)。両国閣僚は共同声明〔英(国務省)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます日(外務省、仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)〕の冒頭で、新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻などを挙げ、世界全体にとってリスクと不確実性が高まっている点を指摘。また、エネルギー供給不安による困難に直面する中で気候危機に対処する必要性があることや、重要・新興技術を含むイノベーションが悪用された際のリスクも出現しているといった問題意識を共有した。その上で、日米は、インド太平洋地域およびそれを越えた地域において繁栄をもたらし、民主的価値を支え、経済の不均衡を低減し、人権を守るために、開放的で持続可能かつ包摂的な経済成長を支持するとした。そのために、両国が関与しているG7APEC、インド太平洋経済枠組み(IPEF)などの枠組みでも、このビジョンを推進していくとした。

両国は今後、次官級を中心に今回設定した2022年行動計画を実行に移していくとしている。また2022年末までに次官級会合を開催するとした。行動計画は、「ルールに基づく経済秩序を通じた平和と繁栄の実現」「経済的威圧と不公正で不明瞭な貸し付け慣行への対抗」「重要・新興技術と重要インフラの促進と保護」「サプライチェーンの強靭(きょうじん)性の強化」の4分野の下で、合計16の項目が記されている。例えば、「サプライチェーンの強靭性の強化」では、特に半導体、電池、重要鉱物を含む戦略的部門について、日米商務・産業パートナーシップ(JUCIP)などでの取り組みを推進するとしている。これについて、経済産業省は730日、5月の第1JUCIP閣僚級会合(2022年5月6日記事参照)で合意した、半導体協力基本原則に基づいた共同研究の実施を見据えて、次世代半導体研究における国内外の英知を結集するための新しい研究開発組織を立ち上げることを決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしており、早くも具体的な動きが出てきている。米国では議会が半導体産業向けの補助金を含む法案を可決しており(2022年7月28日記事参照、注)、日米の間で今後、こうした戦略的部門での産業間連携が一層深まりそうだ。

(注)上院に続き、下院も同法案を728日に可決し、近くジョー・バイデン大統領の署名を経て成立することが確実となっている。

(磯部真一)

(米国、日本)

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