四川省・成都市・重慶市、2022年上半期の経済はおおむね好調

(中国)

成都発

2022年07月26日

中国の四川省統計局が718日、重慶市統計局が19日、成都市統計局が22日にそれぞれ2022年上半期の各経済指標を発表した。これら地域の経済指標は総じて、中国全体の成長率をわずかに上回る状況となった。

同期の四川省の域内総生産(GRP)は26,176億元(約523,520億円、1元=約20円)で前年同期比2.8%増、成長率は中国全体の2.5%(2022年7月19日記事参照)を上回った。四川省都の成都市のGRP9,966億元(同省全体の38%)で、3.0%増と省全体の成長率を上回っており、引き続き同省経済の牽引役を担った。重慶市のGRP13,512億元で4.0%増となり、成長率は中国全体を上回った。

2022年上半期の工業生産増加額(付加価値ベース)は、中国全体が3.4%増だったのに対し、四川省は3.6%増(成都市は6.5%増)と同程度の水準だったが、重慶市は6.3%増で、中国全体を大きく上回った。重慶市は基幹産業の自動車・二輪車、電子機器、機械設備、工業材料が堅調なのに加え、ロボットや太陽光パネル、集積回路などの新興産業が、全体へのインパクトは限定的ながら、高成長を遂げた。

同期の社会消費品小売総額は、中国全体が0.7%減とマイナスの伸びだったのに対して、四川省は0.6%増、重慶市は1.1%増と、いずれもわずかながらプラスを維持した。成都市は0.3%減とマイナスだった。

同期の中国全体の輸出入総額は前年同期比9.4%増、うち輸出が13.2%増、輸入が4.8%増だったが(2022年7月20日記事参照)、これに対して、四川省は輸出入総額が14.3%増、うち輸出が20.7%増、輸入が5.9%増と、中国全体を上回る増加を見せた(成都市はそれぞれ9.5%増、13.7%増、4.2%増)。重慶市も輸出入総額が12.5%増、うち輸出が19.5%増で、四川省と同様にそれぞれ中国全体の伸びを上回った。輸入は1.3%増だった。

森永正裕

(中国)

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