韓国政府、中国とオーストラリア産水酸化アルミニウムにAD課税の予備判定
(韓国、中国、オーストラリア)
ソウル発
2022年07月28日
韓国の産業通商資源部貿易委員会は7月21日、中国およびオーストラリア産水酸化アルミニウムに対するアンチダンピング(AD)調査(2021年6月24日記事参照)の結果、国内産業の被害を推定する十分な証拠があるとの予備判断を下し、現地実地、公聴会など最終判定のための調査を継続すると決定した。
また、調査期間中、中国産に14.27~21.05%、オーストラリア産に37.96%の暫定AD賦課を企画財政部に建議するとしている。今後、公聴会など追加調査を行い、12月に最終判定する予定。事案の該当は以下のとおり。
1.申請者:KC
2.調査対象企業:Chalco、Nanshan、アルコア(Alcoa of Australia)の3社
3.審査対象品目:水酸化アルミニウム(Aluminum Hydroxide)(注1)
4.分類(HSK):2818.30.9000(注2)
5.暫定ADの賦課水準:
(1)中国
- Chalco Shandongおよびその関連会社:14.27%
- Longkou Donghai Aluminaおよびその関連会社:21.05%
- その他供給者:14.27%
(2)オーストラリア
- アルコア(Alcoa of Australia):37.96%
- その他供給者:37.96%
(注1)化学式Al(OH)3で表される白色粉末状のアルミニウム水酸化物で、粒子の大きさの中間値を意味する平均粒度(Dp50)が55マイクロメートル以上のもの。水質浄化処理剤、合成洗剤などの原料として使用される。
(注2)基本関税率8%、WTO協定関税率5.5%、韓中自由貿易協定(FTA)関税率3.5%、韓国・オーストラリアFTA関税率0%。
(当間正明)
(韓国、中国、オーストラリア)
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