政府、マスク着用など新型コロナ感染予防の徹底を国民に再要請

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年07月05日

バングラデシュ政府は6月28日、国内で新型コロナウイルス感染拡大の傾向がみられる中(2022年6月28日記事参照)、マスク着用などの感染対策が徹底されていない状況を踏まえ、メディアや国民に対し、基本的な感染予防措置の徹底を促すための指針を出した(添付資料参照)。主な内容は以下のとおり。

  1. マスメディアには、国民が新型コロナウイルスの感染対策ガイドラインを順守するよう促すことを要請する。
  2. 全ての者は店舗、ショッピングモール、市場、ホテル・レストラン、礼拝施設(モスク、寺院、教会)をはじめ、原則としてマスク着用が義務付けられており、違反者には法的措置を講じる。
  3. 「ノーマスク・ノーサービス」の措置を推し進める。また、ソーシャルディスタンスを確保し、可能な限り人々の密集を避けること。
  4. 高熱、寒気、せきを含め、新型コロナウイルスの症状がみられる場合、同ウイルス検査の受検を勧める。

保健サービス総局(DGHS)によると、ダッカの一部においては、病床占有率が高い状況の病院もみられる。政府は、国民への新型コロナワクチンの接種を進めている(2022年6月22日記事参照)。6月28日には2回目接種率も政府目標(人口の70%相当)を達成したものの、感染対策(特にマスク着用)の必要性を、今回の指針があらためて明確に示した。

在留邦人や出張者の新型コロナウイルス感染者も増加しており(2022年6月28日記事参照)、7月8日からは犠牲祭(Eid ul-Adha)の休暇が開始されるため、国内での都市間移動が増加する。今後、感染者数が一層増加する可能性があり、感染対策の徹底が必要だ。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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