チョットグラム港のコンテナ取扱量が過去最大、10年で2.4倍に
(バングラデシュ)
ダッカ発
2022年07月14日
バングラデシュ南東部に位置するチョットグラムの、チョットグラムポートオーソリティー(CPA)が発表したデータによると、2021/22年度(2021年7月~2022年6月)のチョットグラム港のコンテナ取扱量は325万5,358TEU(注)となり、前年度から5.1%増加した(添付資料表参照)。CPAの年度別統計によると、2011/12年度(134万3,408TEU)から10年間で貨物取扱量は、2.4倍に増加している。チョットグラム港は同国最大の輸出入港で、全コンテナ取扱量の98%を占めている。
バングラデシュは新型コロナウイルス禍から経済が回復基調にあり、輸出入ともに順調な増加を見せている。特に輸入については、2021年7月~2022年3月の金額で前年同期比43.8%の大幅増となっている(2022年5月18日記事参照)。また、主要輸出品目の衣料品輸出も好調で、2021/22年度(2021年7月~22年6月)の同国全体の輸出額は520億8,266万ドルとなり、前年度比34.4%増となった。
一方で、経済活動の活発化によってチョットグラム港の混雑や輸入通関の遅延、手続きの煩雑さが深刻で、バングラデシュ進出の日系企業にとっても輸入通関上の手続きが主要課題となっている。
現在、日本政府や国際協力機構(JICA)がチョットグラムから南100キロに位置するマタバリに深海港の開発支援を進めており(2019年2月13日記事参照)、2027年中に開港を予定している。マタバリ港が操業を開始すると、港の混雑や通関手続きのスピードが大幅に改善することが期待されており、日系企業をはじめとする現地企業の間でも注目が集まっている。
(注)「Twenty-foot Equivalent Units」の略称。長さ20フィートのコンテナ1本を1TEUとしてカウントし、コンテナ取扱量を表す。
(安藤裕二)
(バングラデシュ)
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