市民向けの新型コロナ抗原検査が一部除き有料化

(ドイツ)

ベルリン発

2022年07月13日

新型コロナウイルス検査に関する政令の一部改正が公布され、7月1日から新型コロナ抗原検査が有料化外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。連邦政府はこれまで、全市民向けに週1回までの抗原検査を無料で提供してきた。

連邦政府は同政令の一部改正に当たり、新型コロナワクチン接種によって免疫を獲得した人が増えたとともに、現在主流となっているオミクロン型変異株は重症化リスクが低いとされる現状では、高齢者や基礎疾患を持つ人などハイリスクグループに属する人の感染保護がより重要となるとの見解を示した。このため、市民全員を対象とする広範な検査を行う意義は薄れたとして、政府負担による検査費用の拠出方針を変更し、無料の抗原検査の対象者を絞ることとした。また、今回の改正では、政府による新型コロナ抗原検査の提供期間終了は6月30日から11月25日まで延長となった。

7月1日以降も新型コロナ抗原検査を無料受検できる主な対象者は以下のとおり。

  • 5歳未満の子供
  • 医学的な理由で新型コロナワクチンを接種できない人、特に妊娠初期の妊婦
  • 新型コロナに感染確認後の隔離(2022年5月12日記事参照)を解除するために検査が必要な人
  • 医療・介護施設への訪問者
  • 新型コロナウイルス感染者と同居する人

ただし、検査当日に、屋内イベントに参加する人、60歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人などのハイリスクグループを訪問する人、新型コロナウイルス警告アプリで「高リスク」ステータスが表示された人については、3ユーロで受検可能だ。

(中村容子)

(ドイツ)

ビジネス短信 a612dab15ce94881