ムハンマド大統領が就任後初めて、UAEの目指す将来像について演説

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2022年07月25日

アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領は713日、UAEが目指す将来像について、テレビで所信表明の演説を行った〔713日付国営エミレーツ通信(WAM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

20225月にハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領(当時)の死去に伴い、UAEの第3代大統領に就任した(2022516日記事参照)後、初めての演説となった。

同大統領は演説で内政については、国民第一主義と産業多角化の重要性に触れた。国際社会に対しては、信頼できるエネルギー供給国としての役割と、複雑化する中東地域情勢で平和と安定を構築する役割を担うことを強調した。

発言の主なポイントは以下のとおり。

・国民第一:UAE国民が必要なものを得て、幸せな暮らしを送ることが最優先事項だ。

・主権と安全保障:国家の基礎であり、これを脅かすものには容赦なく立ち向かう。平和的共存と尊重の理念を共有できる国家と友好的な関係を築いていく。

・強固な経済:UAEは多くの資源と若い多様な人材に恵まれている。経済(産業)の多角化がさらなる成長のカギだ。

・科学技術の発展と民間企業の成長:科学技術の向上が全ての産業と社会に求められている。民間企業の成長が経済発展に大きく寄与する。

・新たな友好関係の構築:建国時から一貫して、宗教や人種に関係なく、多くの国と戦略的パートナーシップを構築し、国際的な役割を果たしていく。今後も、信頼の置けるエネルギー供給国として世界のエネルギー安全保障を支え、世界経済の成長と発展に寄与する。

・平和と尊重:中東地域と世界の平和と安定を構築する役割を担う。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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