4月の入国者が大幅増、入国必要書類をさらに簡素化

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年06月14日

インドネシア中央統計庁(BPS)は6月2日、4月の入国訪問者数を発表した。11万1,057人で、前月(4万790人)から約7万人増加した。前年同月比では9万2,517人の大幅増となった。

経路別の入国訪問者数は、空路9万7,401人、海路1万2,427人、陸路1,229人だった。空路では、ジャカルタに近接するスカルノ・ハッタ国際空港からの入国が3万6,061人、バリ州のングラ・ライ国際空港からの入国が5万8,315人と、主要空港では2022年1月以降最も多かった。国籍別の入国者数は、オーストラリアが1万5,555人、シンガポールが1万2,682人、マレーシアが8,709人だった。日本人の入国は2,543人にとどまった(添付資料表1参照)。

入国訪問者数が増加する一方で、宿泊施設の稼働率は伸びていない。4月の宿泊施設の客室稼働率は27.4%で、前月比で8.5ポイント下落した。前年同月比では0.9ポイント上昇と、ほぼ横ばいにとどまった(添付資料表2参照)。当地旅行代理店は「4月時点では観光業の需要が回復傾向にあるとは言い難いが、出張や観光目的での渡航者は確実に増加傾向にあり、5月以降は観光業需要も回復傾向に入っているのではないか」との見方を示した。

インドネシア政府は、これまで進めてきた入国手続きの正常化(2022年5月6日記事5月31日記事参照)に加え、6月8日に通達を発出し、これまで外国人の入国に際して求めていた海外医療保険加入書の提示は不要とした(「katadata」6月9日)。この措置により、インドネシアの入国に際し必要な書類は、出発2週間前までに2回のワクチン接種が完了していることを示すワクチン接種証明書のみとなった。なお、到着時にインドネシアの空港などで購入する到着ビザ(VOA)の発給はいまだ観光目的に制限されており、ビジネス目的の出張などについては事前の査証申請が必要となる。

(尾崎航)

(インドネシア)

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